四国の電力事情

全国的に原子力発電所の定期点検に伴い、点検終了後の再稼働ができない状況が続発している。菅首相の突然の浜岡原発の停止要請の影響である。
四国電力も例外ではない。
私の認識では、四国電力は電力が余っており、香川県坂出市にある火力発電所を止めたままでも関西電力中国電力に、余った電力を売っていると認識していたので、伊方原子力発電所の3号機が止まっても余力があるのかと思っていた。
6月17日(金)四国四県の議長で民主党経済産業省総務省へ陳情活動を行った。
愛媛県の寺井議長は、四国電力の伊方原子力発電所が4月29日から定期点検に入っており、7月初旬には点検が終わり再稼働の予定であった。しかし、菅首相の言動の影響で再稼働に同意する状況ではなくなった。中村愛媛県知事は再稼働に反対の立場を表明している。3号機を再稼働できなければ夏場の電力に余裕が無くなる。
しかも9月からは1号機も定期点検に入る予定であるという。
そこで、政府として浜岡原発以外の原発が安全であるとの統一見解を出してほしいと要請した。
伊方原発は1,2号機の定格出力が56万6千キロワット、3号機が89万キロワットであり、これらを合わせて四国の電力の4割をまかなっていることは、4月28日の現地視察で承知していた。
あらためて高知県の担当課に調べてもらったところ、四国電力の供給力は666万キロワット、最大電力は570万キロワットなので供給予備力は96万キロワットあった。
そして、他社へ融通している電力が約50万キロワットであるということだった。
3号機だけ稼働できない場合は7万キロワットの余力があるが、1、3号機が同時に止まったままになれば他社へ融通している50万キロワットを止めたとしても足りなくなる。
坂出市の火力発電所の稼働準備には入っているようであるが、ここの定格出力までは現段階では把握していない。
とにかく、現状では9月以降の四国の電力事情は厳しいものになるようである。