台風6号の被災地視察

5日(金)先月19日高知県沖を通り、二日間の総雨量千ミリを超えた台風6号により被害を受けた、安芸市穴内海岸と北川村を議長として視察した。
県の道路課と安芸土木事務所の高田所長が現場で説明してくれた。
安芸市の現場では松本市長が待っていてくれて説明を受けた。
安芸市の海岸線を走る国道55号線は、越波により通行止めになる箇所がいくつかある。
今回は穴内海岸の防潮堤が510メートルにわたって崩壊し、背後地に住む住民が避難した。

崩壊の原因は波で基礎の砂が沖に持っていかれたことによるとのことである。
ここは穴内漁港の一部で砂浜が続く海岸線であり、安芸市の管理漁港である。
砂の流出を防ぐために沖に沈降型の流出防止堤の工事を続行中であるが、予定の半分(100メートルと160メートルの2箇所)しかできておらず、この部分の砂浜は大丈夫であった。
松本市長の話ではこれだけ広範囲にやられたのは、市長が知る限り初めてのことだそうである。
安芸土木事務所の高田所長が即座に対応してくれて、沖に消波ブロックを打ち込むと同時に、陸では砂防資材を貸してくれたおかげで、その後の被害を防げた、安芸市には消波ブロックなどなく、どうしようもなかったので安芸土木事務所には感謝していると言っていた。
現在は安芸市ごめん・なはり線の外側に大型土嚢を三段積みにしているが、付近の住民にとっては次の台風が心配である。
漁港は市町村管理が多く、宿毛市もそうであるが、県管理と市町村管理とでは予算で差がつく、国か県が管理すべきではないかと思った。
次に、北川村小島地区に向かった、こちらは奈半利川沿いを走る国道493号線が土砂崩れで無くなっていた。

被害が大きいのは平鍋地区で、山腹崩壊による土石流で平鍋ダム湖が埋まり、津波もどきも発生した。
そこは見ることができなかったが、写真を見ながら説明を受けた。土石流は2キロほど離れた山から発生している。
復旧には3ヶ月ほどかかるようだが、幸い県道安田東洋線があり、上流の集落も孤立することはないとのことであったが、北川村の特産ゆずの出荷に影響が出ないように復旧を急ぐとの説明であった。
ここの復旧工事は国交省砂防部の仕事だが、先月東京で開催された全国急傾斜がけ崩れ対策県議長会の席上で、南砂防部長が高知市の出身ということで、わざわざ挨拶に来てくれて北川村の災害復旧工事について話してくれた。
次の上京の際にはあらためて挨拶に出向くつもりである。