宿毛市の新消防庁舎建設計画に異議あり

4月11日の高知新聞によれば、政府の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の発表した、宿毛市の想定津波高21メートルを受けて宿毛市で「2012新想定対策部会」の初会合が開かれ、現在建設中の新消防庁舎は現地で続行することを決めたと報道されている。
この場所は宿毛市の中心部から東側に位置し、松田川を越えて数百メートル行った競馬パルスの隣地で海抜6.3メートルの場所である。
これまでの想定津波高は5メートル、かろうじて浸からないだろうといわれてきた。
しかし、私は300年前の宝永の大地震に伴う津波では大島地区に10メートルの津波が来たと記録があるので、松田川の河口に近いこの場所は10メートル以上の津波を想定すべきであり、新消防庁舎はもっと高台に移すべきだと市当局にも市議会議員にも話してきた。
消防庁舎は現在基礎工事が行われており、予算を可決して工事が開始されているので中止しづらいのであろうが、私はすぐにでも工事中止、高台移転に計画変更すべきだ考えている。
私は昨年7月に3日間岩手県宮城県の海岸線を、9月には議会の文化厚生委員会で岩手県を1日かけて視察し、その報告は以前のブログに書いてある。
とりわけ、9月の視察では自衛隊岩手地方協力本部の本部長が先導して説明してくれた。
被災後半年経っていたが市町村によって復旧の進み具合が全然違っていた。
地方協力本部長は、警察、消防、役所の建物が残っているかどうかで復旧の進み具合が全然違います、高知県議の皆さん、高知に帰ったらこの三つの建物を津波に襲われない高台に移す事を提言して下さい。是非お願いしますと言われた。
この話を地元で何度も話したが、宿毛市の当局には通じなかった。
ブログにも書いたが、釜石市の警察署が海岸端にあり機能していなかった。
わりと新しい建物であった、ここに警察署を建設した岩手県警の判断が追及を受けるであろうと思った。
このままでは宿毛市の新消防庁舎も同じ批判を受ける事態になると思う。