護衛艦「いせ」高知新港入港


6月23日(土)護衛艦「いせ」が高知新港に入港し、午前10時から歓迎式典が行われ、私は防衛議員連盟会長として出席した。
写真でわかるとおり護衛艦といってもヘリ空母である。(写真提供:海上自衛隊
第4護衛群(呉)の第4護衛隊に所属している。
「いせ」は「ひゅうが」型護衛艦の2番艦として昨年三月に就役したばかりの新鋭艦で、基準排水量13,950トン、軍事雑誌などで満載排水量が(推定19,000トン)となっていたが、艦内で行われた星野艦長(一等海佐)の説明でも、満載排水量19,000トンとなっていた。
自衛隊は各国の発表と違って満載排水量を使わない、艦を小さく見せることに気を使っているのではないかと思われる。
1万9千トンだと他国の海軍と比べても堂々たるヘリ空母の大きさである。
また、星野艦長の説明では飛行甲板の強度もMV-22オスプレイが離発着できるし、現在米軍等で開発中のF-35B戦闘爆撃機も少し甲板を強化すれば離発着可能だとのことであった。ただし、海上自衛隊ではひゅうが型艦での固定翼機の運用には言及していない。
最大11機のヘリコプターを運用する能力を持っており、同時に3機のヘリが発艦できるとの説明を受けた。
さらに、艦隊の旗艦としての司令部関係の室と通信設備を完備しており、通信設備に関しては高い能力を持っているとの説明であった。
写真は星野艦長の説明会の様子
艦内で昼食会があり、その席で現在関東高知県人会の会長で元海上自衛隊幕僚長の藤田幸生氏からお話を聞いた。
藤田氏の話では、米軍は自衛隊に対して最新式の兵器は渡さない、それでも日米で合同軍事演習をすると兵器の命中率は自衛隊のほうが上だ、だから米軍は同じレベルの兵器で戦うと日本の自衛隊に負けるという認識があるので、ますます最新兵器は渡さないとのことであった。
そして、元艦載ヘリパイロットであった藤田氏の話では現在搭載しているSH-60Kヘリコプターは、もとは米軍のヘリ(ブラックホーク)であるが、自衛隊で改良に改良を重ね、現在は進化して別物になっているとのことであった。
SH-60Kヘリコプターがミサイルを発射した写真:提供海上自衛隊
ここ数年、高知新港に海上自衛隊の艦船が頻繁に入港するが、それも藤田氏のご活躍によるということも分かった。
藤田氏は高知高校から防衛大学に進んだ、私の高校の先輩でもあり何度か宿毛湾港の利用についてお願いしたことがある。
宿毛湾港にも自衛艦が寄港してもらえるよう改めてお願いした次第である。