平成24年度6月県議会閉会

本日は県議会の閉会日、7本の意見書議案で討論があった。
共産党が5本、自民党が6本である。
これほど自民党が討論をしたのは私が知っている限り初めてである。
私は共産党提出の「米軍のMV-22オスプレイの国内配備に反対する意見書議案」に反対の立場で討論をした。
以下にその全文を掲載する、自民党本部の見解である。

私は自民党を代表して議発第14号「米軍機オスプレイの国内配備の中止を求める意見書議案」に反対の立場で討論をいたします。
 はじめに我々自民党も現時点で政府がオスプレイを国内に配備しようとしていることに対しては反対であることを申し上げます。
ただし、本意見書議案と反対理由が大幅に異なりますので以下にその理由を申し上げます。
本意見書議案は「米軍機オスプレイの国内配備の中止を求める」ものですが、わが党は条件が整えばオスプレイの国内配備を認めることもあるという立場であります。
米国政府は本年6月29日にCH-46飛行隊をMV-22飛行隊に改編するとの方針を我が国に通報いたしました。
 米国は老朽化したCH-46をMV-22オスプレイに更新する方針でありますが、オスプレイは開発段階において事故が多発したこと、また本年4月にモロッコ、6月にフロリダにおいて墜落事故が発生したことから、受け入れ先の地元の方々が機体の安全性についての懸念を強く持っております。
現在、米国は4月及び6月の事故の調査を進めているところであり、その結果は7月末及び8月末までに出されることが見込まれております。
今後、1、2か月で事故原因が明らかにされるという中で、民間のチャーター船のスケジュールの関係などという理由で、拙速に配備を進めれば、沖縄を始め地元自治体と、政府、米側の溝はさらに大きくなり、これが大きな意味で日米同盟を棄損するという認識を政府として持つべきであります。また、米国における原因究明調査結果を踏まえ、それを検証した結果、安全性が確保されない限り、オスプレイの国内運用はすべきではないと考えるものです。
次に本意見書議案は 「オスプレイにはオートローテーション機能がなく、飛行中のエンジン停止で即墜落につながる機体構造の欠陥が指摘されている。」と書かれておりますが、これは2009年6月にオスプレイ首席分析官リボロ氏が米議会で「オートローテーション機能に欠陥がある」と指摘したことをさしているのではないかと推測しますが、防衛省が2012年6月に作成した「MV-22オスプレイ 米海兵隊の最新鋭の航空機」というパンフレットでは。エンジン停止時にはオートローテーション機能を使用するとの説明があり、また、防衛省中四国防衛局の企画部長の説明でもオスプレイにはオートローテーション機能は備わっているとのことでした。
さらに、米軍ではオートローテーション機能については操縦士が操縦に注意していれば大丈夫であると主張しております。
以上のように、オスプレイにはオートローテーション機能は備わっておりますし、機体構造上の欠陥があるかどうかは判明しておりません。
これらの点について本意見書議案と我が党とは見解の相異がありますので賛成することはできません。
我が党としては、政府に対して、この問題について米側とさらに緊密な協議を進め、調整を図るべきであり、さらに、米国の調査及び我が国の検証の経過及び結果を、我が国国民、特に地元の方々に、丁寧かつ誠意をもって説明していくことを強く求めることを7月3日に申し入れていることを申し添えておきます。
以上のように私は本意見書議案に反対をするものであります。なにとぞ同僚各位の賛同をお願いいたしまして討論を終わります。