平成25年紀元節奉祝式典

2月11日は紀元節、毎年高知市で「建国記念の日をお祝いする高知県民の集い」が開かれ出席している。
主催は日本会議高知や自民党高知県連はじめ13団体である。
今年の講師は安芸市出身の作家の門田隆将氏、「太平洋戦争・最後の証言(三部作)」で有名である。

昨年の何月だったか、高知市で講演があり非常に好評であった。
その際、私は出席できなかったので今回は是非とも話を聞きたいと思って期待して行ったが、期待通り素晴らしい講演であった。
内容は、大正生まれの男性は恥を知る最後の日本人だという話であった。この人たちは7人に1人が戦争で亡くなっているという。
そして、彼らは大東亜戦争において世界最強の兵士であった。その理由は、突撃命令が出ると一人残らず塹壕を飛び出して突撃して行ったからだという。
門田氏は昭和33年(1958年)の生まれ、「太平洋戦争・最後の証言(三部作)」の取材で生き残り兵士に生の声を聞いた過程で、この思いを確信したという。
講演は取材で話を聞くことができた元兵士との話であった、その一つは激戦地ガダルカナル島攻防戦の生き残り阿部彰唔さんが取材後お亡くなりになった。
阿部さんは通称「仙台師団」青葉大隊石橋中隊の所属で、この部隊は激戦の末にルンガ飛行場を一旦は奪還した。
遺言は自分の骨はガダルカナルのジャングルに埋めてくれというものであり、今年1月に阿部氏の妻子たちでガダルカナル島を訪れ、激戦地のジャングルにご遺骨を埋めた、その際に末娘が「お父さんよかったね」と繰り返し語りかけながら泣き続けたという報告を、未亡人から電話で受けたという話があった。
しかも、数日前の今年2月7日はガダルカナル撤退(昭和18年)から70年の節目の年であった。
その他にも、米国生まれの米国育ちの日系人でありながら、戦時中に一橋大学に在学中であったためにゼロ戦で祖国に向かって特攻していった松藤大治氏の話(門田氏著「蒼海に消ゆ 祖国アメリカへ特攻した海軍少尉『松藤大治』の生涯」)など聞く者の胸を打つ話ばかりであった。
聞いていた同僚県議、森田英二、三石文隆、西内隆純県議、皆涙を流しながら聞いていた。
私も涙をこらえることできなかった。素晴らしい講演であった。
最後に福島第一原発事故の対応をした吉田所長をはじめとする職員の活動を記した門田氏の最近の著作「死の淵を見た男」を紹介しながら、大正世代だけでなく、昭和生まれも危機に際しては自分を犠牲にする、こういう行動をとったことにあらたな認識をしたという話で終わった。
これらの門田氏の本を私はすべて読んでいたが、あらためて日本人の資質に誇りをもった。
敷島の 大和心の雄々しさは ことある時ぞ あらはれにける (明治天皇御製)