甲藤由雄兵長のご遺骨帰還式に参加

ニューギニア東部で昭和17年(1942年)11月6日戦死され、平成22年にイオラクリークで発見され、甲藤由雄兵長と確認されたご遺骨が、28日(木)午後4時、故郷の南国市岡豊町笠の川にご帰還し、ご遺族の甲藤百合子さんに引き渡された。

私は、ニューギニア戦没者の団体の一つである南海支隊戦友遺族会の特別会員であり、甲藤兵長のご遺骨の特定に関わってきたので参列した。
甲藤氏のご遺骨は平成22年の年末に豪州の旅行会社がイオラクリーク村で発見、翌23年7月にオーストラリア軍が収容して報告書を作成、DNA鑑定でアジア人と判明し、同時に「甲藤」姓の印鑑も発見されたため、南海支隊戦友遺族会に照会があり、辻本事務局長や作家で特別会員の丸谷元氏、福田氏などのご尽力で甲藤氏と判明した。
日本の厚生労働省へは昨年の11月12日に到着して省内の霊安室へ保管されており、再度DNA鑑定が行われて本人と確認されて今日のご帰還となった。
オーストラリア軍によると、時期は不明だがこのご遺骨についてキャンベラにある日本大使館の防衛駐在武官に「日本兵の遺骨収容」と伝達したが、武官はほとんど興味を示さなかったとのことであった。
ご帰還式は南海支隊戦友遺族会特別会員の大石宗元県議などのご尽力で笠の川公民館を借りて行われた。なお、祭壇は寺村葬儀社が無料で設定してくれた。
式は厳かなうちに、高知県地域福祉政策課の山路課長から甲藤兵長の甥の妻である甲藤百合子さんに引き渡され、同席した百合子さんの次女・藤田美和さんがマスコミの取材に応じた。