危機感募るサンゴ漁師

小笠原諸島へ中国船が大挙して押しかけ、サンゴの密漁をしているニュースが伝わったため、サンゴ漁の中心地である高知県宿毛湾のすくも湾漁協、藻津漁協、橘浦漁協、土佐清水市窪津漁協、高知県漁協室戸統括支所など9漁協の組合長などが集まり、尾崎知事へ陳情したいとの申し入れが、先週すくも湾漁協の浦尻組合長からあった。
鹿児島県でも中国の密漁船が逮捕されたこともあり、私も県の水産振興部も早い方がよいとの判断で、この日尾崎知事は東京出張で不在であったが岩城副知事に陳情を受けてもらった。
高知県沖に中国船が近づかないよう監視と警戒を関係省庁にお願いしてほしいとの陳情である。
サンゴ漁に従事する漁師は強い危機感を持っており、県の岩城副知事も水産振興部も同じ思いでいる。
この件は櫻井よしこさん、百地章日大教授にも空港から市内に向う車の中で話した。
報道によると、中国船が小笠原諸島に出没し始めたのは今年の4月頃からだそうだ。
櫻井よしこさんはサンゴ漁よりも日本の海上保安庁海上自衛隊の出方を見ているのであろうとの見方である。そして、4月から今までの中国船の燃料代や人件費などがいくらで、サンゴ資源がいくらという具体的な数字を上げて、全く採算が合わないので、サンゴ漁が目的ではないと話していた。
百地先生は、海上自衛隊自衛隊法に警戒監視条項がないために、尖閣諸島でも調査研究という目的で出動している、法整備が急がれると話していた。
サンゴは大変な高値で取引されているが、中国では資源保護のために禁漁だそうなので、小笠原諸島でサンゴ漁をしていることも確かであろう。
陳情の場で、県の水産振興部の調査船や監視船3隻が警戒しているとの話があった。
私が話したのは、海上保安庁の巡視船は全国から交代で尖閣諸島に派遣されており、巡視船も足りなければ、保安庁の職員も足りない、中国はそれを知っているのでやりたい放題だ。
今後、中国船団が高知沖に来る可能性は大変高いと思っているが、打つ手が足りない。
関係漁協の組合長さん方は、今後、国会議員の先生方に陳情の予定だが衆議院解散で陳情のめどが立たないと話していた。