宿毛市のバイオマス発電事業の起工式

20日(月)宿毛市平田町の工業団地の一画で(株)グリーンエネルギー研究所によるバイオマス発電所の起工式が行われ出席した。
高知工科大学の永野正展教授からこのバイオマス発電システムの説明を受けたのが3年ほど前であったろうか。
当初は高知工科大学近辺に作って大学に電力を供給し、熱を近くのハウス園芸事業に供給する計画であった。
その後、永野教授から福井照衆議院議員に話が行き、福井議員がこのシステムを津波被害を受けた東北地方に導入してはどうかと、国会の委員会で質問した。
その後の経過は調べていないが、高知県では私から尾崎知事と田村林業振興・環境部長に繋いだのが2年近く前になる。
その後いろいろな事がありこの平田でやることが決まった。
当初は国の補助金も1事業に7億円が限度かなという程度であったが、尾崎知事が田村部長に指示して、林業振興・環境部の尽力で、昨年の2月県議会でこの会社には18億5千万円の補助金が可決された。
昨年9月には私が西内隆純議員に段取りしてもらって、自民党の県議有志でオーストリアにこの施設の視察に行った。
そこで初めてこのシステムが日本にとって必要であることを実感した。電力と同時に熱をどう利用するかがこのシステムのポイントである。
オーストリアでは年間5ヶ月間は暖房の熱源が必要であり、地域暖房に有効に利用されている。日本でも北海道や東北地方では有効なシステムである。宿毛ではペレットも作る計画である
(株)グリーンエネルギー研究所はそれ以後も様々な障害を乗り越えて起工式までこぎ着けた。
私は起工式後の挨拶でも話したが、今年8月から県内では大豊製材が稼働し始め、フル操業時は年間10万立米の原木がいる。また、宿毛と同時に高知市仁井田で土佐グリーンパワー(株)社がバイオマス発電事業を始め、こちらは年間7万5千立米の原木がいる。それに加えて宿毛事業所では10万立米の原木が必要である。
従って、現在は50万立米ほどの県内の原木供給量を平成27年度には72万立米にする必要があるが、現状では山で働く人手が足りない、山から工場まで運ぶトラックも足りない状態である。
この対策を早急に打つ必要がある。課題は多いが、国のエネルギー政策にも関わることであり、何としても成功させなければならないと思っている。
written by iHatenaSync