参議院選挙区の改正案について

参議院の「一票の格差」是正に向けて与野党が議論する「選挙制度協議会」が25日開かれ、座長である脇雅史自民党参議院幹事長の私案が出された。
それによると計22選挙区を対象に11区に再編する構想だ。
自民党内から反対の声が多すぎて調整がつかなくなったと聞いている。
新聞に本県選出の高野光二郎参議院議員が反対論を述べて賛同の声が上がったと報道されている。
この問題については、4月19日に高知市で高野議員から自民党高知県連会長である中谷元衆議院議員と共に説明を聞いた。
高知県連としては他県と連携して1都道府県から1名以上の参議院議員を選出する現行制度の維持を主張することを確認していた。
削減するとすれば比例区だ、比例区の削減の仕方である程度の格差是正は出来るとの試算もある。
また、判決のように一票の格差を言うんであれば、投票率も加味すべきであるという理論もある、もっともだ。
現在の裁判は憲法14条法の下の平等に反するとの趣旨で争われている。
一方で憲法47条には「選挙区、投票の方法その他両議員の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。」とある。
選挙区を定めるのは両議員の専権事項であり、三権分立の趣旨からすれば司法が立法府に踏み込むべきでない領域があり、これを統治行為という。
以前も現在も、この理論で選挙区の憲法判断は司法としてはすべきではないという考え方を持っている議員は、自民党には結構いるが、声が小さくなっている。
単に人口比で国会議員が割り当てられるならば、地方の声が今以上に国政の場に届きにくくなり、地方はどんどん疲弊して行く。
私は東京で生活していた18年間、インフラ整備などで政治家と直接話がしたいと思った事は一度もなかった。必要ないのだ、だから投票率は低くなる。政治家が必要とされるのは地方である。
米国の上院議員は各州から一名ずつ選出される。各州の人口比は日本の比ではない、この制度は多いに参考になる。

written by iHatenaSync