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巡航ミサイルの配備について

昨日、軍事アナーナリスト・北村淳氏の書いた「巡航ミサイル1,000億円で中国も北朝鮮も怖くない」(講談社+ α新書)を一気に読んだ。
高知市内の本屋では平積みにしていたので結構売れているんだろうと思う。
この本には日本の防衛体制が、中国・北朝鮮からの弾道ミサイル、巡航ミサイルに対していかに無防備であるかが描かれている。
海上自衛隊では、6隻のイージス駆逐艦に、弾道ミサイル防衛システムであるイージスBMDシステムを強化しようとしており、また陸上ではペトリオット-3防空ミサイルシステム(PACー3)で首都防衛や基地防衛を進めている現状を紹介して分析している。
私は数年前に、ミサイルを専門とする航空自衛隊の現職空将補と、OBの元空将補に話を聞いたことがある。
お二人とも、イージスBMDシステムはお金がかかりすぎる事と、アメリカの防衛産業にうまく乗せられているのではないかと心配していた。
また、巡航ミサイルトマホークの配備には日本独自のGPSシステムが必要だが、それには費用と時間がかかるので、攻撃兵器としては弾道ミサイルの配備が良いと話していた。
しかし日本では、BMDシステムの配備は進んでいるが、巡航ミサイルや弾道ミサイルの配備はあまり進んでいない。
この本が指摘しているように、日本を攻撃するミサイルが、数発から数十発程度の数であれば防げるが、数百発になると防ぎきれるものではないという事は、私もかねてから疑問に思っている。
また、福島第一原発の事故以来、原子炉を破壊しなくとも、電源供給システムや使用済み核燃料貯蔵プールを破壊すれば、その地域から広範囲に放射能汚染が広まることがわかった。
北村氏は、原発は「受動的放射能兵器」であると書いている。
日本の仮想敵国から見れば、 九州や福井県原発数基を破壊すれば日本はパニックになる事は想定済みであろう。
これはその通りだと思う。
なぜ国は、全国の原発の使用済み核燃料の置き場を、一時的に地中深くにある炭鉱跡地などを選定して実施しないのかと私は思っているが、国会でこのような議論が全くない。
日本防衛の対策として、アメリカからトマホークミサイルを800基、約1千億円かけて買い、日本各地に配備すれば抑止力になるというのが結論である。
私は、北朝鮮が核実験を行ったり、日本海に向けて弾道ミサイルの発射実験を繰り返した頃、日本政府の大臣経験者である政治家に、今こそアメリカに話してトマホークミサイルを自衛隊に配備すべきではないですかと話したことがあった。
その時の政治家の返答は、「アメリカに相応のお金(防衛費)を払っているんだから、彼らに任せればいい」と言うことであった。
がっかりしたが、この程度かと諦めた。
北村氏のこの本は、日米安保条約の視点が私とは違う。わざとなのか本当にそう思っているのか、初めから米軍の攻撃力の行使は期待できないということを前提に書かれている。
私は、日本の危機に際して、日本が先ず戦うという姿勢と体制を取らないと、米軍の協力は得られないと考えており、それは現在の集団的自衛権の議論そのものではないかと思っている。
それと同時に、政治の世界で日本が危機にさらされない外交を行うのが前提である。