プーチン来日、北方領土交渉に思う

4島返還については何の成果も得られなかった。

マスコミは来日が決まった当初は、歯舞・色丹の2島は返還され、択捉・国後の2島については今後交渉するという報道が多く、国民に期待を持たせた。

マスコミが報道する根拠情報が政府筋から流れたのだろうと推測する。

私は早い時期からその情報が間違いだとの話を聞いた。その通りだった。

昨夜ビデオで、NHKのBS放送でロシア国民の声を聞く番組を見た。

戦争で取った領土だから返す事はまかりならんという声が多かった。

千島列島の北の端に占守島という島がある。

この島に昭和20年8月17日にソ連軍が侵攻した。

守っていたのは日本陸軍第91師団歩兵第73旅団と海軍の占守通信隊、警備隊など約8500名。陸軍部隊は精強な将兵で構成されており、ソ連軍に多大な損害を与えた。

21日、日本軍に攻撃停止命令が出て、日本軍は抵抗を止めて降伏した。

ほとんどの将兵はシベリアに送られ、帰国した日本兵は少ない。

この戦いについては何冊かの本が出ており、以前このブログにも書いたことがある。

興味のある方は本を読んで頂きたい。

その後、ソ連軍は無抵抗の北方領土に侵攻を続けて現在に至っている。

「戦で取られた領土は、戦で取り返さない限り返ってこない」という国際的に当たり前の事が、平和な日本人に示されただけの話だ。

現在の日本にはロシア相手に戦争を仕掛ける意思も戦力もない、それで良いと思う。

沖縄返還は極めて特殊な事例だ。

私は安倍首相は素晴らしい外交をしていると高く評価している。これほど世界中を飛び回る首相は初めてだろう。

プーチンという相手が悪すぎた、これで良しとするしかないだろう。