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門田隆将氏の熱意

思い

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正月早々、大変な感銘を受けた本に出会った。

この本は4日に高知市内の金光堂書店に探しにいったら平積みされていた。門田氏が高知県出身なので販売にも力が入っているのかな。

昨年12月、同郷のよしみでお付き合いさせて頂いている門田隆将氏と2人で忘年会をやった際、門田氏はこの本の主人公である、日本人を父に、台湾人を母に持ち、1947年に台湾で起きた228事件で銃殺刑に処せられた湯徳章(とうとくしょう、日本名 坂井徳章)について熱く語り続けた。

特に、湯徳章が銃殺刑に処せられる最後の時、目隠しをしようとする中国兵に対し、「目隠しも必要ない!」、「私には大和魂の血が流れている」と台湾語で叫び、最後に日本語で「台湾人、バンザーイ!」と叫んで銃弾に倒れたと、何度も熱く話された。

湯徳章は台湾で育ち警察官となったが、昭和14年、32歳の時に親類を頼って日本に渡り、中央大学の聴講生となって勉強し、2年後の昭和16年に最難関の高等文官試験の司法科に合格、続いて昭和18年には行政科にも合格した後、台湾に戻って弁護士となった。

並外れた頭脳を持っていたのだろう。

本のプロローグには台湾の総統選挙で蔡英文総統が誕生した事に関し、「国民党によって2万から3万人にも及ぶ台湾人が虐殺された1947年の228事件、1987年まで38年間も続いた世界最長の戒厳令蒋介石一族の支配の下、結社、言論、思想など、あらゆる自由を奪われていた台湾人は、大陸との一体化が「何を意味するか」を知っている。」とある。

台湾の228事件についての私の知識は、大東亜戦争終了後、台湾に進駐した蒋介石軍が、支配に抵抗する台湾人を虐殺した事件くらいの事でしかなく、その背景について深く考えた事はなかった。

蒋介石の軍隊が台湾に進駐した時、乞食の様な姿で、統制の取れていない中国軍を見て、日本軍とのあまりの違いに台湾の人々が唖然としたという話は有名である。

門田氏は、事件の背景にあったのは、新しい支配者となった中国人が教育レベルも低く、何をするにも賄賂を取る中国人の特質に、明治以来日本の統治下で高い教育を受けた台湾人が抵抗した事だと書いている。

この見方は初めて知った。

明治28年(1895年)に日清戦争の勝利によって日本が台湾統治を行う前、西欧列国が植民地化しなかったのは、マラリアなどの風土病の多さと、首狩り族のせいだと書かれた本を読んだ事がある。日本もこれらに苦労したようだ。

第二次大戦後の台湾人には戦う武器もなく、蒋介石の国民党軍の圧倒的な力で抵抗は瞬く間に制圧され、李登輝総統が誕生するまで、それから38年間の戒厳令下の政治が続いた。

私は、県議時代に高知県と台湾との交流行事に参加する為に馬英九総統下の台湾を2度訪れた。

親日的で何と居心地の良い国で、次はプライベートで訪れたいと思っていた。

しかし、馬英九総統下で中国寄りの政策が続き、もう中国の一部になるかも知れないと思っていた。

この当時、中国問題評論家の宮崎正弘氏に「台湾は一体どうなっているんですか」と聞くと、「もうダメかもしれん」と話していた。

昨年1月、蔡英文総統が誕生し大きく変わった。日米の同盟国との立場に大きく舵を切っている。この本を読んで、その思いを一層強く持った。

今年は是非台湾を訪れて、台湾の人々と交流したいと思っている。