伊方原発3号機の運転差し止め判決

13日、広島高裁は伊方原発3号機の運転差し止めを求めて、広島市の住民らが申し立てた仮処分の即時抗告審で、来年9月30日まで運転を差し止める決定をした。

その理由を読んで驚くというより笑ってしまった。

久しぶりに「裁判官が国を滅ぼす」という本の題名を思い出した。

伊方原発から130㎞離れている阿蘇山の噴火による「火砕流が到達する可能性が小さいとは言えず、立地には適さない」としたと判断したのだそうだ。

伊方は数キロ北側に断層が走っており、地震津波対策が必要とされており、四国電力原子力規制委員会が策定した新基準に基づき、それらの対策を講じてきた。

今回の決定は阿蘇山の噴火以外については、新基準や原子力規制委員会の適合性判断には合理性があるとしている。

9万年前の阿蘇山の噴火で火砕流が伊方まで届いており、この規模の噴火は6万年に1回程度起こりうるとの事である。

9万年前というとネアンデルタール人が生きていたと推定されている世界である。クロマニヨン人は4万5千年前に生きていたそうである。

「今回の決定は、専門家が『周辺100キロが壊滅状態となり、国土の大半が火山灰で覆われる』と指摘する噴火を根拠にした。」また、「想定した噴火は、専門家が『九州の中部以北はほぼ全滅し、死者は1千万人を超える。北海道含む日本全体が火山灰に覆われる』と分析」との新聞記事を読んだ。

こういう自然災害を想定するとしたら、地球上に安全な場所はない。

何より、地球の内部では常に放射性崩壊が起きており、その熱によって溶けた岩石の地表に流れ出たものが溶岩流であるとも聞いた。

この裁判官は定年間近の方のようだが、その歳になっても常識があるとは思えない。

この本裁判は来年9月頃判決がおりる日程で、今回の決定はそれまでの期間運転を停止するものだそうだ、各電力会社は、この決定を受けて同様な判決や決定が下されるのではないかと困惑しているとの記事がある。