参議院外交防衛委員会日報問題

昨日は参議院決算委員会が7時間コースで開かれて、その質疑も聞いた。

10日は午前10時から、外交防衛委員会で3時間コースで日報問題の集中審議が行われた。

新たにイラク派遣時の日報問題が発覚し、南スーダンの日報問題と合わせて質疑が行われた。

自民党からは武見敬三議員が質問に立った。

昨年、稲田元防衛大臣が日報を探せとの指示をしたにもかかわらず、その時には見つからず、今回新たに日報の存在がわかった。

日報は産経新聞に載った織田元空将の話では次の通りである。

「日報には派遣部隊の日々の任務に関する全てが書かれていた。天候や情勢、隊員の状況、任務の成果、他国から得た機微な情報を含めた今後の任務に影響のある事項などだ。・・・

日報の目的は2つある。指揮官の指揮を適切にし、任務の教訓もまとめるためだ。指揮官は日報を読み現地の状況を把握し運用構想を練る。運用構想は司令部組織を挙げて検討するため、幕僚は日報データを共有する。教訓は全活動を終了した後に取りまとめ、次の国際平和協力活動に生かす。・・・
日報は軍事用語でいえば戦闘速報で、速報がまとめられ戦闘詳報になり戦史につながる。日報は歴史的な1次資料といえ、陸上自衛隊研究本部(現教育訓練研究本部)など教訓をまとめる部署に日報は保管されるべきだ。」

したがって、他の省庁の公文書とは違って、やたらと公開すべき文書ではなく、外国では30年とか50年後に公開される国もあるとの事だ。

この件はシビリアンコントロールが機能していないのではないかという重大な問題があるのだが、質疑を聞いていて、南スーダンの日報と、イラク派遣時の日報とは違っているのではないかと感じた。

イラク派遣時の日報を探せなかったのは、防衛省職員の単なる怠慢ではないのかという思いを強く持った。