5日の産経新聞と高知新聞の朝刊の見出しに、表題の記事がある。
「隠れキリシタン」という言葉はあるが、「潜伏キリシタン」という言葉は初めて見た、何なんだこれは。
今、戦前の昭和14年に大川周明の書いた「日本二千六百年史」という歴史書を読んでいる。
戦後発禁処分になり、最近復刊され大いに売れている。これは良い本だ、中学高校の歴史本として最適だと思う。
この本に、日本でキリスト教が広まった経緯が書かれている。
当時の日本は、聖徳太子の時代に広まった仏教が僧侶の堕落などによって廃れ、法然、親鸞、日蓮が新しく仏教を広めた(大川は「新仏教」と書いてある)時期に符合する。
だから、民衆はキリスト教を新しい仏教の一派だと思い、抵抗なく受け入れたそうだ。
それは以前読んだことがある。しかし、ここまで詳しくは知らなかった。また、学校現場でこの事を教えているだろうか。
フランシスコ・ザビエルがキリスト教を布教するにあたり取った手法について、
「而して彼がシナ伝道を志したのは彼の慧眼がよく日本のシナ崇拝を看破し、『政治法令の組織及び一般の習慣に於て、シナ人民の聡明英智なるを深く讃称するは日本人の風なり」となし、まずシナを教化して日本に及ばんとしたものであった。」と書いてある。
キリスト教のシナ伝道は失敗したが、日本伝道は見事に成功した。
この後、江戸時代のキリシタンに対する弾圧や抵抗運動も詳しく分析して書いてある。