三菱重工業小牧工場視察

知人の勧めで、2日(火)三菱重工業小牧工場を視察した。

東京駅から、午前9時過ぎに名古屋駅着の新幹線で行った。駅に工場の関係者が出迎えてくれて車で工場へ行った。

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この工場ではF-35戦闘機の組み立て、次期戦闘機の装備品の実験などが行われており、その中には機密事項があり、内容については詳しく書けないことがあるが、差し支えない範囲で書きます。

はじめにこの工場の事業内容の説明を受けた後、工場内を見学させて頂いた。

F-35戦闘機は、今年の1月に、米国で製造、訓練をしていた1号機(平成24年度発注の4機のうちの1機)が航空自衛隊三沢基地に配備された。

その後はこの小牧工場で順調に組み立て、試験飛行が進み、9号機がすでに三沢基地に配備されており、来月には10号機が配備される予定だそうだ。

なお、この工場ではアジア地域で1箇所しかない整備工場が新設されており、その中には入れなかった。

また、ステルス実験実証機を使って、次期戦闘機F-3の装備品の実験が行われており、機首に搭載するレーダーの実験状況の説明を受けた。

このX-2機は赤白のツートンカラーに塗装された最初の機体である。

軍事雑誌で、日本のレーダー製造技術が高いとの記事を読んだばかりであったが、私の予想以上に能力の高いレーダーが開発されているようだ。

日本の技術力はハードもソフトも高いが、意外と知られていない。

その他にも、F-15戦闘機とF-2戦闘機が定期点検に送られてきており、十数機のオーバーホールなどが行われていた。

また、なんとF-4ファントム戦闘機と偵察型のRF-4偵察機も1機ずつ定期点検を受けていた。

外から見る限り四十数年前の機体とは思えないほど綺麗だったが、中は相当傷んでいる箇所があるそうだ。

F4はもうすぐ退役だ。頑丈で優秀な戦闘機であったとの評価が高い。

この後、春日井市にある、戦闘機の風防などを作っている株式会社フジワラ春日井工場におじゃました。

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ここは、戦闘機、練習機、ヘリコプターなどの風防、キャノピーなどを制作している。

アクリル板を加工して作るのだが、これほど手作業で精密加工が必要なものとは考えていなかった。

ここも技術力は世界有数で高い、大変勉強になった。

ただ、この会社も今後FMS調達が増えると仕事が減少するので、先が見通せない心配があるそうだ。

航空機産業を残す事の大切さを痛感した一日でした。