コロナ対策、参議院予算委員会開催

3日午後1時から参議院予算委員会開催、議題は新型コロナウィルス対策についてであり、

答弁者は西村康稔国務大臣、加藤厚労大臣、

尾身茂参考人(新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウィルス感染症対策分化会分化会長)、

尾﨑治夫参考人(東京都医師会会長)

脇田隆字参考人(新型コロナウィルス感染症対策分化会分化会長代理)の5名である。

尾身参考人の冒頭発言がこれまでの活動のまとめであるのでそれをご紹介します。

【尾身参考人発言】

我々が半年間学んできた五つのポイントについて述べさせて頂きます。

1、本感染症は普通に町を歩くとかマスクなどの感染症対策をしての買い物などでは感染のリスクは極めて低いこと。

クラスターが起きた場所は接待を伴う飲食店あるいは一般の飲食店、あるいは職場など様々でありましたが、共通した点として、三蜜があったという点、2つ目は多くの人が感染しても症状が軽い場合が多いこと、そして高齢者や基礎疾患がある人は感染すると重症化しやすいこと。

3つ目は緊急事態解除後の再度の感染拡大は、主に東京の接待を伴う飲食店を発端として全国に広がったこと、様々なクラスターが発生したが、早期に対応した場合には早期に終息できることがわかった事。

4つ目は、流行の早期には治療薬の選択に文字通り臨床家の先生方は手探りの状態であったが、ここに来て標準的な治療薬の選択について、確立されつつある事、

五つ目は、再確認された事であるが、爆発的な感染拡大が起こらなくとも、あるいは起こる前に、病院、医療機関や保健所は早くから逼迫・疲弊すること、以上のことを踏まえれば

感染症は感染のリスクをゼロにすることはできないかもしれないが、社会経済を回しながらコントロールする、あるいはマネージする事は可能だと考えている。

以上をふまえれば、本日は以下の3つの点を政府にお願いできればと思います。

まず1点目は戦略的な検査の拡充であります。

今よりも検査のキャパシティを強化することの必要性については、おそらく国民的なコンセンサスが得られていると思うが、拡充した検査を、どのように、あるいはどのような人に、あるいはどのような状況にして行うかについては国民的なコンセンサスが必要で、基本的な考えをお示しする時期に来たと思います。

2点目は、重症化予防についてであります。

先日の安倍首相の発言にもあったとおり、重症化予防はこれからも極めて重要な柱の1つであり、医療機関がしっかりと診療出来、院内感染が起きた場合には素早く対応が出来るよう、医療機関、保健所への効率的、効果的な人的および財政的な支援を是非お願いしたい。

3点目は感染拡大防止についてです。

緊急事態宣言後の感染拡大は、接待を伴う飲食店から発生したことを踏まえれば、これからもこの事が起きる可能性は十分に考えられるので、歓楽街に、相談や検査が気楽に受けられるような、いわば相談センターのようなものを是非作っていただきたい。