さる4月19日(火)午後4時から1時間30分、
財政政策検討本部(西田昌司本部長)の11回目の会があり、
検討本部がこれまで開いてきた十回の勉強会のとりまとめの方向性についての議論をやりました。
この勉強会では、必ず積極財政派と緊縮財政派との両派の有識者を招いて講演していただき、議員からの質疑応答をやったが、毎回出席議員から、熱心な意見が続き、所要時間も1時間半としたが、それでも終わらず、2時間をオーバーすることがあった。
この日は、西田本部長が、政府へ提出する提言案について質疑を行った。来週最後の取りまとめをやる予定だそうだ。
また、21日(木)は自民党本部で財政健全化推進本部(額賀福志郎本部長)の勉強会があり、私は初めて出席した。
こちらは、緊縮財政に賛成する議員で構成されており、財務省の意向にそった会で、私たち「責任ある積極財政を推進する会」のメンバーも過去に何人かが出席していたが、今回は本田悦朗先生の講演会なので私も出席した。
会は午後3時から始まり、本田悦朗先生の「今後の財政政策について」と題する30分間の講演の後、2時間にわたり、出席議員から熱心な議論があった。
30人近くが発言したのではなかろうか。
私も発言した。その内容は、
「緊縮財政派から、過去に財政出動したが今まで効果がなくて、依然として経済は低迷しているとの話があったので、私は財政出動のやり方に問題があると言う趣旨で発言しました。
ちょうど本田先生が作成した資料のグラフで、企業の貯蓄は1990年から増え続け、今日では企業の内部留保の多さが課題となっている。
この原因は1990年バブル処理のために大蔵省が不動産投資を抑制する「総量規制」を行い、日銀は金融引き締めを行なった。
そして、社会的に問題になっていた不良債権の処理を急速に行った。不良債権の処理自体はまっとうなことであるが、それを急激に行ったために、経営者に対して借金経営は良くないと言う意識を植え付けてしまった。それがいまでも続いている。
この間、政府は補正予算で財政出動を行なったが、景気が良くなり始めるとすぐに止めた。また、消費税増税を何度もやったことも、景気の冷え込みにつながった。
政府は国土強靭化のための特別対策を、最初に3年間で7兆円、そして昨年からは5年間で15兆円と期間を区切って対策を打った。
これは非常に好評である。15兆円の予算は補正予算であるが、補正予算であっても5年間は公共事業が増えるということで、企業も各自治体も計画が立てられるのである。
だから今後は、中長期的な計画を国民に提示し、民間企業が、投資を行うという意欲を起こす財政出動を行うべきだ。」と述べた。
この会は、今年夏までに政府がまとめる「骨太の方針」にプライマリーバランスの黒字化を盛り込み、財政出動を抑える方針を盛り込むのだろうと思います。
顧問の麻生太郎元総理が最後まで、財政緊縮派、積極派の両派の議員の意見を熱心に聞いておられ、最後に挨拶をされた。
今日の会は活発な意見が出てよかった。
高橋是清の話がでたが、高橋是清は日露戦争の財源に使う日本国債を海外の銀行家などに買ってもらい、日露戦争を遂行できたが、この時の国債の償還は、第二次世界大戦を挟んで、一旦中断したが、最終的に日本政府が払い終えたのは、確か1986年頃だと思うが、払い終えた事により、日本政府の信頼というものが世界中の国々に認識された。
世界に対する日本政府の信頼が大事だと話された。
出席した同僚議員は、今日出席した最高の収穫は、久しぶりに麻生節が聞けた事だ、出席してよかったと素直に喜んでいた。
最終的に、今年の「骨太方針」に2025年のプライマリーバランスの黒字化を書き込むかどうかが焦点になると思う。