米海軍ドック型揚陸艦「トーテュガ(LSD−46)」宿毛湾港入港

26日(水)午前、宿毛湾港に米海軍ドック型揚陸艦「トーテュガ」と呉基地に司令部のある海上自衛隊第1輸送隊所属の輸送艦「しもきた」が同時に入港した。
海上自衛隊では輸送艦と呼んでいるが、ドック型揚陸艦である。
敵前上陸をする艦艇であり、艦内に、上陸に使うホバークラフト型上陸用舟艇LCACを積んでいる。
「トーテュガ」は米海軍佐世保基地を母港としており、佐世保基地には同型艦「フォート・マクヘンリー(LSD−43)」、「ハーパーズ・フェリー(LSD−49)」の3隻が所属している。
一たび紛争が起きれば、同基地に所属する強襲揚陸艦エセックス」(4万5百トン)を中心として、これにドック型揚陸艦2隻を加え(3隻で約3千人の海兵隊を運べる)、さらに、揚陸艦隊を護衛するイージス艦4隻を加えて、第7遠征打撃軍を編成して紛争地の制圧に向かうのが本来の役目である。
高知新聞の報道記事では排水トン数を「トーテュガ」1,6000トン、「しもきた」8,900トンと表示してあるので、両艦の大きさに差があるように誤解されるが、米海軍をはじめ世界のほとんどの海軍は満載排水量(乗員、燃料、水、食料、弾薬等を積んだ排水トン数)を使用するのに対して、海上自衛隊では独自の基準排水量(詳細は私にも解らないが水上艦船搭載物件配分標準というのがあるそうだ)を使用しているので大きさに差があるように思われるが、「しもきた」も満載排水量は1,4000トンあるので、艦の全長は186m対178mと大して変わらない。
最近は、軍事雑誌では海上自衛隊の艦船も満載排水量を表示することが多い。
ただし、輸送兵員数は「トーテュガ」500名に対し、、「しもきた」は300名である。
また、上陸用舟艇LCACの搭載数は4隻対2隻である。
ただし、「しもきた」はLCAC以外に多くのトラック等を積むことができるし、上甲板には戦車を積むこともできる。
「しもきた」の大久保艦長の話では、今回は災害があったことを前提に、豊後水道を移動しながら2隻で共同訓練を行っているとのことであった。
宿毛湾港入港も訓練の一環であるとの報道があった。
昨年2月、米海軍イージス巡洋艦「レイク・エリー」が宿毛湾港に入港した時に、当初は米軍から一切の歓迎行事を断るとの通知があり、私は民主党政権の対応のまずさに怒っているのかな推測したが、今回も米軍は同じような対応であったらしい。
しかし、海上自衛隊宿毛商工会議所主催の歓迎行事を受け入れたので、米軍だけはずすわけにもいかず、2隻同時に歓迎式典を行ったが、「トーテュガ」の艦内見学は総数が15名に制限され、一般公開の人数も極めて少数に制限されたそうだ。
私は、艦内見学と午後6時から宿毛商工会議所主催で開催された歓迎会に出席したが、相手方は両艦で5名ずつと少なかった。
ただし、宿毛市内の居酒屋などは人出が多かったと聞いた。
民主党政権になってから、米軍の対応が違ってきたと判断すべきかどうかは、まだわからない。
22日に上京した際に浜松町の文教堂書店に立ち寄ったら、「日米同盟VS中国・北朝鮮」(文春新書)という本が、目立つ所に山積みにしてあったので買って読んだ。
著者は元日本経済新聞の記者であった春原剛氏、ブッシュ政権の国務副長官のリチャード・アーミテージクリントン政権で国防次官補であったジョセフ・ナイハーバード大学教授)の三氏である。
これはおもしろい、日本の民主党政権に対するアメリカ政府の対応がよく解る。
ただし、明治維新から大東亜戦争、終戦、そして現在にいたる日米関係の歴史に対する考え方は、リチャード・アーミテージ氏、ジョセフ・ナイ氏ともに、私の考え方とは異なる。(同書155ページ以降参照)
明治維新以降の歴史について、様々な考え方があるのは認める。
西尾幹二氏が「GHQ焚書図書開封」(徳間書店)という本を書いており、現在3巻目が出版されている。
私は2巻目を読んでいるが、これを読めば新たな歴史観が生まれるであろう。
本日の街頭活動は県政報告ではなく、防衛問題を訴えた。(写真)