宿毛市の津波高予想

近い将来起きるであろう南海大震災、それはおそらく3連動地震であろうといわれている。
宿毛市の市街地の予想津波高は6〜8mであろうと推測されている。
ところが、東日本大震災津波の状況から全面的な見直しが行われている。

ハイタカ神社の写真
宿毛市で目安になるのが宿毛湾の奥に位置する大島地区、ここの中心部にハイタカ神社があり、古文書によると、宝永、安政地震の際、津波が襲来した位置を示している。
それが、平成7年に神社の階段などを修理した際に、新たに石碑が建てられており、今回その海抜高度が分かったのでそれを確認してきた。
階段の上から3段目にある石碑には「1707年(宝永4年)10月4日の大地震津波がここまで押し寄せる。大島浦全戸流出」とある。この時の津波では宿毛湾の漁村が壊滅したと記録にある。
今回この場所が、宿毛市役所の担当職員が国土交通省のソフトを使って海抜高度を測定すると、海抜9.8mという知らせを受けた。10メートル近い津波が来たということである。
そして、それから推測すると下から7段目にある「1854年(安政元年)11月2日の大地震で、津波がここまで押し寄せる」と書かれてある石碑は、海抜4.5mとなる。
ただし、この日が大潮か、はたまた小潮であったのか、また、津波が来たのが満潮時であったのか、干潮時であったのか、現代から逆算すればおおよその推測は出来るのではないかと思う。
もしも、大潮時であれば干満の差は3m以上ある。宝永地震津波襲来時が大潮の干潮時であったと仮定し、次の南海大震災に来るであろう津波が大潮の満潮時に来るとしたら、予測高は13mを越える。
今回の東北津波を参考にすると、宿毛市の中心街はすべてこの津波に呑み込まれることになる、宿毛市の予想津波高は大幅な見直しを迫られるのである。
細かい検証が必要となってくる。