老後の死に場所

数年ぶりにテレビドラマに見入った。
NHKテレビ25日(土)午後9時から放映された土曜ドラマスペシャル「家で死ぬということ」、大島里美原作とあるがこの方は知らない。
主演は二枚目俳優の高橋克典、ドラマでは電機メーカーの元エリートサラリーマンだが、家電部門が中国?に売られ窓際族になった。
彼の妻の母がもう一人の主役・渡辺美佐子、彼女はガンで余命三ヶ月と診断されたが一人娘の住む東京への転居を拒む、妻は店を持っており東京を離れられないために、高橋克典の婿が飛騨白川郷の合掌造りの自宅で死ぬとがんばる義母の面倒を見るために、一ヶ月の休暇を取り就職浪人中の長男と共に飛騨白川郷で暮らす。
白川郷での地域の助け合いや、主人公それぞれの役柄など現代日本のいろいろな課題満載のドラマだ。
主人公の説得で義母はいったん地元の老人介護施設に入るが、主人公が東京へ戻る日が近づいたある日自宅へ帰ると主張し荷物をまとめた、それを見た高橋婿は義母を自宅へ連れて帰った。
そして数日後の正月に、危篤の報で帰った一人娘をはじめ家族に看取られて自宅で死ぬ。
いいドラマで身につまされた。
私の妻の両親は二十数年前に埼玉県で義母、義父と相次いでガンで亡くなった。その後我々は高知に帰ってきた。
二年前に私の母が亡くなった、亡くなる数年前から認知症がひどくなり施設や病院に入り、妻が献身的な介護をしてくれた。
88歳の父は3年前に脳出血で倒れ、その後認知症が進み宿毛市内の老人アパートでお世話になっている。
ドラマの義母・渡辺美佐子のように実家へ帰ると言い張って荷物をまとめ、施設の介護員を困らせる。
私の妻が二週間に一度小筑紫町大海の実家に連れて帰る。私もたまに父を連れて実家へ帰るが、1〜2時間もすると老人アパートへ戻ると言う。
このドラマを見て考えさせられたが、私が今の職を辞めても父の面倒を見切れないことは解る。