JR北海道問題に思う

JR北海道で事故が相次ぎ問題になっているが、原因は人と予算が不足しているようだ。
国鉄は1987年に民営化され、大きく次の6社に分割されたJR北海道JR東日本JR西日本JR東海JR九州JR四国である。
分割された理由は幾つかあったが、親方日の丸感覚で赤字を垂れ流した経営陣、自分の権利ばかり主張して国民のことを考えなかったいくつかの労働組合などである。
私も当時は分割民営化に拍手を送った一人であった。
北海道や四国以外のJR各社は黒字経営になったし、サービスも良くなった。
その一方で採算の合わない路線はJRから切り離されて第三セクターに経営が任されたし、分割当初から北海道と四国は経営が難しいのではないかと心配された。
それが今、JR北海道の事故多発という形で問題化したのではないのか、JR北海道の経営は大赤字だが、分割された際に設けられた「経営安定化基金」で赤字補填されているからだと報道されている。
JR四国も経営状態はそれほど良くないだろう。
私の地元宿毛市JR四国から切り離され、第三セクターの「くろしお鉄道」となり赤字経営が続いている。
人口過疎地域で乗客が少ないのだから仕方がない。
解決方法は倒産するか、国が地方の公共交通を存続させるかどちらかしかない。
私は国の責任において存続すべきだと考えている。
同様な問題は郵政事業にも起きている。
郵政は2007年に郵便事業郵便貯金、簡易保険の三つの事業に分割民営化された。
全国一律にハガキは50円、封書は80円で配達される素晴らしい郵便事業、しかし、この値段で配達する郵便事業が黒字になるわけがない。
郵便貯金と簡易保険で儲けた利益を当てて郵便事業が成り立っていたのではないか。
それを、小泉純一郎総理は、財政投融資資金を使った無駄遣いを廃止するという自分の信念と、米国の圧力を受入れるという理由で郵政省をぶち壊した。
本当に郵便事業は不便になった、国会議員は早急に郵政事業を見直す必要があると思う。
公共交通も郵便事業も国の責任において経営すべき分野があると思う、国会で議論すべきではないのか。