8日(金)午後1時から、高知市の共済会館で自民党高知県連主催の憲法改正研修会が開催された。
これは自民党の憲法改正推進本部が全国で開催している研修会で、今回で12回目、今後も29回の開催が予定されているが、この日は衆議院議員の船田元本部長と憲法が専門の百地章日大教授をお招きし、中谷元県連会長も加わって三人の講師で開催した。
会場は100名の予定であったが、立ち見の出る盛況で、急遽椅子を増やし、130名が参加してくれた。
第一部は百地教授による「今、なぜ、憲法改正なのか」と題する講演会。
百地教授は、日本国憲法がマッカーサーによって作られた経緯から始まり、世界の憲法改正の現状、憲法と国家について、そして各論では前文、天皇の元首としての位置づけ、第9条の防衛・安全保障の問題、基本的人権、緊急事態法の規定がない欠陥、改正条項と今後の改正への日程など、1時間に渡り熱弁を振るわれた。
教授は全国各地で憲法改正の講演を行っているので、ユーモアを交えて聴衆を飽きさせることなく、憲法論議をわかり易く話され、非常に好評であった。
興味深かったのは、具体的な改正日程の話の中で、各党とも出来るだけ協調して進めて行きたい。その為には、例えば4つの項目を5回に分けてやるとか、改正を数回に分けてやるのが望ましい。
その中で、一番意見が対立する第9条の改正は二回目以降にした方が良いのかな、始めは各党が乗りやすい環境権の追加を主とした方が良いのかな、などを考えているとの話であった。
自民党草案はあくまでもたたき台である。
時間は大幅にオーバーし、第三部が終了した時には開始から2時間30分が経っていた。この後、会場の参加者から意見を頂く質疑応答で終了した。
私は県連幹事長として閉会の挨拶をした。
その中で、3人の講師のお話は本当にわかり易かった。今日の研修会で、今なぜ憲法改正が必要かについて、皆様の理解が深まったと思うし、また、先月1日安倍総理は集団的自衛権の行使容認を閣議決定した。これに対して、これで憲法改正は必要なくなったのではないかとの声があるが、それは違う、閣議決定は限定的なものでそれでは足りない、また、憲法改正は防衛・安全保障問題だけではないということも良くお分かり頂けたのではないかと思う、との話をさせて頂いた。
会の終了後はマスコミ各社に対して記者会見を行なった。(写真はその様子)
これにも出席予定であった百地先生は急遽、東京へ帰られた。
この講演会は県民ホールのオレンジホールで予定されており、1500枚の入場券も全て完売であった。残念であったが、台風にはかなわない。