この本の著者は和田竜氏、本屋大賞受賞作だそうだ。上巻下巻合わせて千ページにのぼる大作だ。
大阪本願寺を巡って織田と毛利との攻防、木津川合戦が始まるのが上巻の後半からである。
本願寺派は和歌山の雑賀衆の首領・鈴木孫市、毛利元就の三男・小早川隆景、その配下の乃美宗勝、毛利家の警固衆・児玉就英、能島村上家の村上武吉、長男の元吉、主人公である娘の景、来島村上家の村上吉継、因島村上家の村上吉充などであり、
これに対する織田方は、総大将の原田直政、準主人公ともいうべき和歌山の海賊・眞鍋七五三兵衛、泉州を束ねる触頭の沼間義晴、そして松浦安太夫、寺田又右衛門兄弟などである。
下巻の後半から景姫の活躍が始まる、最後の景姫と眞鍋七五三兵衛との対決は、斬り合いの描写は荒唐無稽ではあるが一挙に読める迫力がある。
史実に基づいて書いているそうだが、大変面白い小説であった。
今治周辺は少し違う言葉を話すのかも知れない、そうなるとよく分からない。