領空と防空識別圏の区別が分からない中国

昨日、小野寺防衛大臣が、24日、中国空軍のスホイ27戦闘機が自衛隊の情報収集機に以上接近した件について「常軌を逸した近接行動だ」と批判するテレビ映像が流れた。
そもそも領空は各国とも領土から12海里(22.2km)の範囲と定めており、これを許可なく侵犯すると日本でも航空自衛隊機がスクランブル発進をして、外国の航空機に対して領空から退去することを命ずる。
これに対して防空識別圏については国によって違った定めがあり、防空識別圏に事前通告なく入った航空機に対してはスクランブル発進した戦闘機が航空監視をして領空侵犯の無いようにするが、領空に近づき過ぎない限り、強制的に排除することは滅多にない。
中国は領空と防空識別圏をごっちゃに考えているようだ。
2001年4月、中国南部の海南島近海の公海上空で情報取集活動をしていた米海軍の P3C対潜哨戒機に対して、中国空軍のJ10戦闘機が衝突し、戦闘機は墜落、パイロットは行方不明のままである。
故意に衝突したのか、操縦ミスかは分からないが、こうした突発事故から戦争に至ることは過去の歴史で何度もあった。
海南島事件の際は米軍機が海南島に非常着陸し、数カ月に渡って機体が拘束されたが、それ以上の紛争には拡大しなかった。
日本と中国の間でも、突発事故が起こってもそれ以上に拡大しないような日中間の連絡体制が必要であろう。
25日18時から宿毛高知県防衛協会宿毛支部と自衛隊父兄会宿毛支部の合同懇親会があり、上記の話をさせていただいた。
written by iHatenaSync