テロにあったフランスの新聞社のイスラム報道について

前にこのブログで、フランスの新聞社がイスラム過激派のテロにあった原因を詳しく知りたいと書いた。
襲われた「シャルリー・エブド」社が再度ムハンマドの風刺画を表紙にして発刊したとの報道が流れ、この風刺画も見た。
これはやりすぎではないかと思った。
私はイスラム過激派のテロは非難する。しかし、イスラム教偶像崇拝を禁止しており、アラーの預言者であるムハンマドについて、一切の偶像を禁止していることは世界で周知されていることだろう。
インターネットで調べてみたら、この新聞社は2006年と2012年に風刺画を掲載しており、2011年には同紙編集部に火炎瓶が投げ込まれて全焼する事件が起き、2012年に風刺画を掲載した時にはフランス政府から同紙に風刺画掲載の自粛要請が行なわれていたとのことである。
今回の風刺画掲載は世界中では賛否両論あるが、フランスでは80%以上の人が賛成の意思表示をしたとの報道が昨夜流れていた。
フランス大統領もテロとの戦争だと宣言し、フランス海軍の空母に降り立ち、フランス軍兵士を激励したテレビニュースを見た。
死者17名を出すテロに遭ったのだから、大統領の言動は理解できる。
その一方で、この新聞社のムハンマドの風刺画掲載はやり過ぎだと思う。
一昨年オーストリアを訪問した際に、通訳の女性が、自分は無宗教だ、日曜日にキリスト教の教会に出掛ける人も少なくなっていると話していた。
また、最近読んだ川口マーン恵美さんの書いた「住んでみたヨーロッパ 9勝1敗で日本の勝ち」(講談社プラスα新書)にも、ヨーロッパのキリスト教社会でも信仰心が希薄になっているとの記述があった。
フランスはフランス革命以後の社会状況を考えると、特に宗教に対する信仰心が薄い国なんだろうか。
ユダヤ教キリスト教イスラム教は根っこは同じだ。
一神教は排他的で信者以外の人達に対する攻撃性も強い、旧約聖書には預言者の預言に基づいて異教徒の住む都市を攻撃して虐殺する場面が出てくる。
異教徒に対しては虐殺を虐殺とも思っていない記述がある。
「シャルリー・エブド」社の編集者たちは異教徒に対しては全く配慮しない考え方を持った人たちなんだろうか、もしくは元々信仰心の希薄な人達なのだろうか。