沖縄の自衛隊基地訪問

23日は旧海軍司令部壕を視察。私は3度目だが、他の3人は初めての訪問、昨日知り合った個人タクシーの安里さんにお願いしたら、海軍壕の中にまで入って説明してくれた。
那覇空港近くにあり、ここは沖縄県が沖縄観光コンベンションビューローに管理指定している、綺麗に管理されている。
山の上が展望台、その下に資料館があり、その中に壕の入り口がある。
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(写真は展望台)
海軍司令官大田實少将は、昭和20年6月13日ここから「(沖縄は本土防衛の盾となるべく老若男女を問わず、勤労奉仕などに奉公し) 一木一草焦土と化せん、糧食6月一杯を支ふるのみなりと謂う沖縄県民斯く戦ヘり、県民に対し後生特別のご高配を賜わらんことを」で終わる最後の電文を打ち自決された。
大田少将が自決された司令官室、幕僚が数名で手榴弾自決し、破片の痕が残る幕僚室、作戦室、下士官兵員室が残されている。全て当時の兵隊さんがツルハシ一本で掘った壕だ。
私が訪れたのは3回目だ。前回一人で訪れた際、私が眺めている司令官室の反対側の出入り口で、私の同年代のご婦人が長い間手を合わせているのを見た。
私は霊感の強い方ではないが、この壕を訪れるとゾクゾクする。
案内してくれた安里さんの話では、以前霊感の強い方を案内した際に、そのご婦人が、日本兵が立っているのが見えると話していたと言う。
加藤漠県議は「幹事長は一人で来たのですか、私は一人では来られませんね」と感想を述べた。
その後、午前11時30分に自衛隊基地訪問を指定されていたのでそちらへ向かう。
航空自衛隊那覇基地那覇空港に隣接している。入り口で車を用意して待っていてくれた。

早速、海上自衛隊司令部へ行き、航空自衛隊南西航空混成団の荒木司令は防衛省出張で不在のため上ノ谷寛副司令が、陸上自衛隊第15旅団からは上尾秀樹旅団長(アガリオと読む)、大分市のご出身だ。そして、海上自衛隊からは第5航空群司令・畠野俊一海将補が待っていてくれた。

中谷元防衛大臣の豊田秘書官が自衛隊と交渉してくれたおかげで、沖縄の三軍のトップが出迎えてくれた。大変恐縮であった。
私がここを訪れるのは三度め、以前も中谷事務所にセットしていただいた。
1度目は平成16年で、航空隊副司令で戸田慎一郎氏がいた。
窪川町出身、航空学生出身でF−4ファントム戦闘機のパイロットとして飛行時間5千時間を誇る大ベテランであった。
愚かな自民党政府は、当時中国に配慮してまだ那覇基地にはF−15戦闘機は配備していなかった。(平成21年から配備)
次に訪れたのが平成21年か、基地司令が高知市種崎出身の平田英俊空将であった。東京大学工学部から幹部候補生学校に進んだ逸材。話の面白い人でした。その年か、翌年に高知市に来ていただき、防衛協会隊友会の主催で講演会を行いました。
3名の代表の方々と20分ほど懇談の後記念撮影(写真が届き次第掲載します)、海上自衛隊の昼食会場に行き、3名の方と昼食をとりながら懇談会を行った。
このカレーライスが抜群に美味かった。上尾第15旅団師団長も、上ノ谷副司令も海上自衛隊でセットしていただいて正解でしたと喜んでいた。
その後、午後1時から会議室に戻って沖縄周辺の防衛概要説明を受けた。
自衛隊沖縄地方連絡本部から南国市出身の岩原2等陸佐ほか3名が待ってくれており、陸上自衛隊第15旅団の小林2佐が陸自の概要を、海上自衛隊の西2等海佐がP3C対潜哨戒機と救難ヘリの活動を、航空自衛隊は戦闘機パイロットの高橋2等空佐(奥様が窪川の出身)が、スクランブル発進の状況などを説明してくれた。
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それによると、周辺海域では2013年に、中国海軍の軍艦が東シナ海から太平洋へ出て行動したのが11回、それが2014年には5回に減った。
これは昨年末にこのブログに日高義樹さんの「中国破れたり」という本の内容を紹介しながら書いたように、陸上自衛隊が88式地対艦ミサイル部隊を南西諸島に展開する訓練を始めた事と関連しているようだ。
平成26年度の防衛白書では、平成25年(2013年)に中国海軍が沖縄本島宮古島との間を通って太平洋へ出た回数は8回となっており、沖縄周辺での演習が3回となっているので、2014年の5回という数字も海峡を通り抜けたのはもっと少ないかも知れない。
また、航空自衛隊戦闘機のスクランブル発進は対中国のみならず、ロシア海軍の動きも活発で、平成25年が402回、平成26年が379回と依然高い水準にある。
これは全国のスクランブル発進の約半分にあたる。
いかに那覇基地の第83航空隊の戦闘機部隊が大変か分かる数字である。
その後、格納庫に移動してF−15戦闘機の説明を受け、なんと操縦席に座って記念撮影をしてくれた。
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(下の写真は西内県議が操縦席に座ろうとしているところ)
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(少年時代から憧れた戦闘機パイロットの気分です)
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今回の沖縄視察は、私が沖縄県民の民意を調べる事によって、宿毛への自衛隊誘致の参考にする事が一つ、そして二つ目は3名の一期生県議に沖縄の実情を知ってほしいという思いがあった。
そういう目的は達成する事が出来た。
もう一つ驚いたのは、ガソリン価格がリッター当たり103円という表示があった事である。
地元の方から、沖縄は特別措置法で輸入品については減税措置があるからガソリンも安いという説明を受けた。
また、米軍基地関連施設のある市町村では(ほとんどの市町村が該当する)潤沢な補助金があり、例えば、プロ野球キャンプを行う野球場は県の施設ではなく、市町村の施設だそうだ。そして、その補助金は市町村民に還付されることもあると聞いた。ただし、還付については裏付けを取っていない。
沖縄は観光産業以外はこれといった産業はない、働く場も少ないので本土へ進学した人達は都会へ留まる人も半分ほどいる。しかし離島を中心に人口は増えている。
米軍基地のおかげで地方公共団体には潤沢な補助金が出ている。米軍基地反対運動を展開しているのは本土から来た活動家がほとんどだ。反対運動をする時には大型バスで参加者を送り迎えする。その資金はどっから出ているのか知らないが豊富にある。
この事実をマスコミはあまり報道しない。