大阪都構想否決

橋下大阪市長の提案した、大阪市を廃止し5つの特別区を新設する「大阪都構想」への賛否を問う住民投票で、接戦ではあったが大阪市民は反対を選択した。
賛成69万4844票、反対70万5585票、10,741票差。
これを受けて橋下市長は12月までの今期限りでの市長引退、政界引退を表明し、維新の党の江田代表も責任を取って代表辞任の意向を表明した。
私は平成23年の何月か忘れたが、大阪市堺屋太一氏の講演会に出席し、橋下市長が大阪府と市の二重行政を解消しようとしているのだという話を聞き賛同していた。その話は当時このブログにも書いた。
最近になって、その二重行政の負の部分よりも、大阪市が無くなることによる市民のマイナスがより強調された情報を耳にした。
私は、この問題をそれほど詳しく知らないので、今回の大阪市民の判断について論評はしない。
しかし、橋下徹という稀有な政治家が政界引退を表明した会見を複雑な思いで見ていた。
石原慎太郎氏がなんで橋下氏をあれだけ評価していたのか、よく分からないが、3年前の前々回の衆議院選挙当時の橋下維新の会の勢いは凄かった。
また、大阪市の同和行政に対する改革も命懸けでやったと高く評価する。
間違いなく並みの政治家ではない。
但し、その当時から、自治体の長であり政党のトップが、個人・団体に対して強烈な攻撃をするのはよくないと批判してきた。
昨夜の記者会見で橋下市長は、私のように反対勢力が強い時にも自分の考え方を通す政治家は一時的な支持しか得られない。これからは皆んなに好かれる政治家が市政を担当するであろう。という趣旨の発言があった。
政治が危機の時には、これからも彼のような政治家を社会は必要とするであろう。それは歴史上繰り返し現れている。
橋下氏も政敵攻撃の方法をもう少し変えていたら状況は変わっていたのではないかと思う。