中国の脅威と安保法制

6月16日のブログに「高知県防衛協会の講演会に出席」と題して、元航空自衛隊空将で沖縄那覇基地司令であった平田英俊氏の話を記した。
近年、中国空軍の飛行機が空中給油機を利用して尖閣諸島周辺の日本領空近辺でしつこく航空自衛隊を挑発しているとの話であった。
7月2〜3日に森本敏防衛大臣宿毛市を訪れたのでご案内した。
その時お聞きした話も、中国の脅威が高まっているとの事であった。
那覇市国際通りの不動産が中国人、韓国人によって買われているという話は、以前も本で読んだ事があったが、森本先生も同様の話をされていた。
また、沖縄中部の米軍基地のある町の不動産が中国人によって買われている事を地元出身者から直接聞いた事がある。
また、私は辺野古の埋め立て工事が、反対派の妨害活動によって、負傷者が出たり、場合によっては死者が出たりして政府が滑走路建設をあきらめる事になれば、危険といわれる普天間基地が返還される時期が大幅に遅れる事を心配しているが、森本先生はそういう事態から米軍の一部が沖縄から出て行った時にこの周辺の軍事バランスが崩れることを心配されていた。
私はそこまで考えていなかった。
平田元空将、森本元防衛大臣のお二人の軍事専門家が、沖縄周辺の中国軍の活動を相当心配している事に私は相当なショックを受けた。
森本先生が4日のマスコミ報道で「安保法制は待ったなしだ」と国会論議における民主党議員の質問の仕方を批判している記事を読んだが、宿毛で2日間、森本先生のお話を聞いてその発言の意味が良く理解できた。
今朝の(7月6日)産経新聞一面に櫻井よしこさんが、以下の記事を書いている。
東シナ海日中中間線にぴったり沿って、中国がガス田を開発し、プラットホーム建設を急拡大している確かな情報が私の手元にある。・・・平成10年11月時点で4カ所だった中国のガス田開発は昨年6月までの14年間で6カ所に増えた。それがこの1年間で12カ所へと急増した。」「一方で、中国の急激な動きに関する軍事的意味合いを懸念する声もある。プラットホームは、南シナ海の人工島同様、軍事転用が可能だと、専門家は指摘する。 2年前、中国軍のヘリコプターがプラットホームから離着陸したように、回転翼機、あるいは無人機の基地として使用され得る。」また、このプラットホームは対潜水艦作戦にも使用される恐れがあると指摘し、最後に「押し込まれる米国と押す中国。日本にとって戦後最大の危機だ。自立国家として、日本の国益を自ら守らなければならない局面に、私たちは立っている。国会で集団的自衛権憲法について机上の論を重ねて、いかにして中国の脅威から東シナ海ガス田を守れるのか。国会の論議にはこの点が全く欠けている。政治家は、猛省してほしい。」と書いてある。
最後の、安保法制に関する国会の論議に対する批判は私も同意見だ。平田、森本両先生もこの点を心配しておられた。