陸自西部方面総監を表敬訪問

7月21日(火)熊本市陸上自衛隊西部方面総監部に番匠幸一郎総監を表敬訪問した。
メンバーは安沢宿毛市副市長、田村宿毛商工会議所会頭、加藤、今城両県議、岡崎宿毛市議会議長などで行った。
宿毛市では自衛隊艦船の寄港促進運動と共に、南海トラフ地震発災時の救援部隊として、陸上自衛隊の部隊の駐屯もお願いしている。
南海トラフ地震発災時には香南市に駐屯している第50普通科連隊の第2中隊が県西部の救援に駆け付ける事になっており、宿毛市総合運動公園が県西部の総合防災拠点になる予定だ。
しかし、発災時の図上演習では、中隊は道路の損壊により1日で香南市香我美から伊野町までしかたどり着けないという事がわかり、抜本的な見直しが行われている。
このため、益々自衛隊部隊の駐屯要望が高まり、要望活動しているが予算、人員などの関係でハードルが高い。
私は昨年から、日本の防衛政策が南西諸島方面重視に変化した事に伴い九州、沖縄、四国の陸上自衛隊が大きな再編成計画の渦中にある事を聞いており、四国は第14旅団から直接その動きを聞いているが、主力である九州、沖縄を管轄する西部方面隊の情報を直接聞きたいと思い、番匠総監と親しい桑名県議を通して西部方面総監を訪問する事を計画していたが実現出来ていなかった。
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宿毛市への陸上自衛隊部隊駐屯にはこの方面の情報収集が欠かせない。
今回の訪問で番匠総監のお話を聞き大変参考になった事が幾つもあった。
一つは、昨年新聞等で報道された奄美大島宮古島石垣島に各350人程の部隊が駐屯する計画は、その倍の人員規模で着々と進んでいる事。
また、水陸機動団の新設は当初千人規模の部隊で3箇所に新設されると発表されていたのが、佐世保市相浦駐屯地に平成29年度から編成され、最終的には3千人規模の部隊となる事を詳しく説明を受けた。
さらに、7月9日日経新聞に載った「第8師団と第14旅団に800人規模の即応機動連隊を新設する」との記事は人員の増加ではなく、それぞれの師団、旅団の中での再編であるとの事であった。
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これらは自衛隊創設以来の大改革だそうだ。いずれもマスコミ発表はあったようだが、直接詳しい内容を聞く事ができた。
この後、佐世保市に向かい、4月から西部方面混成団長 兼 相浦駐屯地司令である杉本1等陸佐を訪問した。
杉本さんは元高知地方協力本部長、2年間の高知勤務で1週間に8日飲みましたと冗談を飛ばす静岡県出身の熱血漢、高知県の応援団である。
佐世保でも高知県観光特使の名刺を配りまくっているとの事。
この駐屯地は、現在陸自で一番注目されている西部方面総監の直轄部隊である西部方面普通科連隊の駐屯地でもある。部隊は現在訓練のため海外へ行っており留守であった。
杉本さんは西部方面混成団長、元々は九州の陸自の教育部隊で、それに第19普通科連隊を併設して平成25年に再編された部隊である。
数年後にはこの駐屯地は水陸機動団の駐屯地になり、それに伴い西部方面混成団は別の場所に移るとの事であった。
私にとって相浦は特別の場所、現在は陸上自衛隊の基地になっているが戦前は日本海軍の佐世保海兵団のあった地だ。
私の父は今年92歳になるが、昭和18年召集で日本海軍佐世保海兵団に入隊して新兵教育を受けている。また、昭和19年2月に佐世保港から上海に向け出港し、上海海軍航空隊に勤務し終戦を迎え、昭和21年に佐世保へ帰還し、この地で数ヶ月帰還者の援護事務をやった。
その場所で、高知勤務時代から親しくさせて頂いている杉本1等陸佐と自衛隊の再編についての話を聞かせて頂いた。その晩は杉本司令の手配で佐世保泊まり、宴会好きの杉本司令と大いに盛り上がった。
翌日は海上自衛隊佐世保基地を視察、多忙の中急遽、佐世保地方総監である池田徳宏海将が表敬訪問を受けてくれることになりお会いする事ができた。
池田総監は、私が3年前に横須賀基地を訪れた時に護衛艦隊司令官として話をお聞きした事があり、覚えておられた。
5月に佐世保地方隊所属のミサイル艇宿毛湾港に寄港して頂いたお礼を述べると同時に、護衛艦隊の艦船が一番多く定係する佐世保基地なので、宿毛湾港への寄港をお願いした。