安倍総理の70年談話再び

安倍総理の談話は産経新聞、読売新聞、日経新聞が好評価、朝日、毎日、東京新聞が否定的評価だそうである。
共同通信社の緊急世論調査では、安倍総理の70年談話を評価するが44.2%、評価しないが、37.0%で、安倍内閣の支持率も少し上がった。
先日のテレビ番組で櫻井よしこさんが、安倍内閣の評価が上がらないことに関して「我々は冷戦に勝ったのですから」と発言していた。
確かに 20数年前にソ連が崩壊し、東欧諸国も自由化された。
アジアでは中国の共産党政権が続いているが共産主義の看板は降ろしたと言ってもいいだろう。社会主義市場経済と呼ばれているが、肝心の中国共産党幹部が分かっていないらしく、阿南惟茂元中国大使に中国共産党幹部が「社会主義市場経済て何ですか」と真顔で聞いてきたという話は、前にこのブログで紹介した。
北朝鮮は特殊な政治体制なので共産党国家と呼べるかどうか疑問だ。
櫻井よしこさんの話を聞いて大学生の時を思い出した。
中央大学1年生の時、まだ学生運動が結構盛んで、大学の近くの喫茶店で同級生とよく議論した。
中核派の活動家が数名、ブントもいたし、日本共産党民青の活動家もいた。
私は法学部の2部だったので同級生に社会人もいた、その中の一人T君は日産自動車労働組合の活動家で日本共産党員であった、その彼がある日こう言った、「ソ連軍は平和を守る軍隊だから良いが、米軍は侵略軍だから日本から追い出すべきだ、それに協力する自衛隊も解体すべきだ。過去の日本軍はアジアを侵略したからアジア諸国に謝るべきだし、日本帝国は恥ずべき行為をした。」と、私は2〜3歳年上の彼が真顔で話す言葉を唖然として聞いていた。
中核派を始め新左翼の連中も、マルクス、レーニンを絶賛し、ソ連は素晴らしいと言っていたし、毛沢東絶賛の男もいた、彼らは本気で中国は素晴らしいと思っていた。
法学部とアルバイト先で知り合った経済学部の連中もおり、喫茶店で議論する同級生は一度に会うのは10人ほどだが、とっかえひっかえ全部で40〜50人いたと思う。
その中で9割が左翼思想にかぶれており、私のような保守主義者は極少数派であった。
この我々の年代はマスコミなどに根強く残っており、その薫陶を受けた後輩が左翼思想を引き継いでいる。
ソ連が崩壊し、中国が経済政策を大転換しても、マルクス・レーニン思想を信奉する事に些かの揺るぎもない。
日本国の歴史を貶め続け、弱体化させたあげくこの国を崩壊させる事が正義であると固く信じているのであろう。
世論調査の政党支持率を見れば自民党の1強他弱であるが、政治家、官僚、学者、マスコミなど、この国の中枢にいる左翼思想を持った連中はそんなものは一切無視、屁でも無い。
櫻井よしこさんはその現状にあきれているのだが、1970年代、全学連運動は挫折したが彼らが社会へ出て、別の形で左翼思想普及の活動をして行くと喝破した保守の論客がいたがその通りになっている。