安保法制の各党代表討論会

13日(日)午後9時からNHKテレビで安保法制に関する各党代表の討論会が放映された。
私は15分ほど過ぎてからこの番組に気が付いて、10時30分まで見ようと思ったが、民主党岡田代表、共産党志位委員長の相変わらずの発言にうんざりして、途中何度かチャンネルを変えたので、ずっと見たわけではない。
与党からは自民党高村副総裁、公明党北側副代表のお二人、安保法制に一番詳しい方々だ。
高村副総裁の答弁は安心して聞けた。
しかし、一つだけ物足りないのは北朝鮮の脅威には言及したが中国の急速な軍備拡張と脅威に触れなかった事だ。
参議院の審議に移ってからは安倍総理も中国の脅威を強調した。これが安保法制制定を急ぐ主な理由のはずだ。
高村副総裁は日中友好議員連盟の会長だ、そのせいであろう中国に大変気を使っているように見える。以前NHKテレビでその趣旨の発言をしながら中国の脅威を語ったのを見た。
中国の尖閣諸島、沖縄に対する威嚇活動、東シナ海の日中境界線付近のガス田開発など目に余る。
沖縄那覇基地航空自衛隊の中国機に対するスクランブルは平成23年度156回、平成24年度306回、平成25年度415回、平成26年度468回と、3年前から急に増えている。
また、南シナ海で、その所有権につきベトナム、フィリピンなどと争いのある岩礁を勝手に埋め立て拡張し、軍事基地を作りながら今月3日の北京での抗日戦勝利70年記念軍事パレードでは、習近平覇権主義ではないと嘘八百の演説をした。
このパレードではミサイルをはじめ兵器の近代化を急速に進めている事を誇らしげに見せつけた。その裏には軍事費の急速な拡大が指摘されている。
また、人民解放軍は2011年1月にゲーツ米国防長官が訪中し、胡錦濤主席と会談した際に、中国軍が次世代ステルス戦闘機「殱20」の試験飛行を行い、これについてゲーツ長官が質問しても胡錦濤氏はしどろもどろで、事前に知らされていなかった事を露呈し、胡錦濤氏は激怒したと伝えられている。
また、先日の軍事パレード当日には中国海軍の軍艦5隻が、アラスカ州沖で米国の領海を侵犯したとの情報が流れた。
権力を握るはずの党が、十分に軍をコントロールできていないのだ。
南シナ海の領有権紛争では、中国はベトナム戦争末期で、すでに米軍が南ベトナムからほぼ引き上げた1974年1月に南シナ海西沙諸島に侵攻し、南ベトナム海軍と交戦、南ベトナム海軍に34名の戦死者を出している。
また、1988年には南沙諸島赤瓜礁においてベトナム海軍に攻撃を仕掛け、ベトナム海軍に死者行方不明者125名を出している。
最近では海軍力のほとんど無いフィリピンに対してはやりたい放題で、フィリピンが米国や日本に助けを求めているのでその切り崩しを露骨に行なっている。
これが中国の外交だ。