8月1日から8日まで、沖縄県那覇市で第1回沖縄空手国際大会が開催されており、観戦した。
主催は沖縄県、実行委員会会長は翁長知事だ。
世界に広がる沖縄空手と古武道の型を統一することを目的として開催されたと聞いた。
沖縄空手は本土で行われている空手競技と考え方が違う。
例えば、競技空手の組手競技は若い人に有利だが、沖縄空手は一生涯続けることを前提に考える。
私が教わっている剛柔流沖縄館の仲本喜一先生は現在90歳(下の写真左側)、沖縄市の自宅道場をはじめ他の二ヶ所の道場での出張稽古など、今でも現役で空手道と古武道を教えている。
例えば教えの一端は、刃物を持った暴漢が自分を襲った時、単に相手を殴って制圧するのではなく、相手の攻撃意欲を失くす為に、自分の二の腕で相手の二の腕を打つという。
こうする事によって相手をあまり傷つけずに改心させるという。
その為に一生涯続けて、身体の全体を武器とする為に鍛える。
また、刀や槍を持った相手と戦うことを前提として棒、サイ、トンファー、ヌンチャクなどを使う。
特に棒の稽古は全身運動で身体に良い。
腰痛持ちの私は、ここ数年、木刀代わりのクワの柄で毎日素振りをやっていたが、棒の基本振りがそれ以上に効果がある事を実感して続けている。
今大会の参加選手は1300人弱、外国人が多い、
日本人は少年男子・女子、成年Ⅰ、II男子・女子、シニア男子・女子のそれぞれのクラスで国内選抜大会を勝ち抜いた4名ずつの選手を含め350人ほどだ。
競技種目は型と古武道に分かれており、型は首里・泊手系、那覇手系、上地流系と別れており、古武道は棒(棍)、サイの型の競技が行われた。
メイン会場は沖縄県立武道館で首里・泊手系の型と古武道の型競技が行われており、沖縄空手会館では那覇手と上地流系の型競技が行われた。
3日と4日は予選、5日は準決勝、3位決定戦と決勝が行われた。
私の友人で剛柔流沖縄館の 外間千博師範も審判専門部会の那覇手系の委員として参加しており、主審を務めた。
なお、外間師範の道場から那覇手系型少年男子の部に出場した武川純平選手(高校3年生)が、見事優勝しました。
外間師範のお話では、県内予選は4名中4位で通過していたので優勝して驚いておりますとの事でした。
武川選手おめでとうございました。
その為、私は3日に沖縄空手会館で那覇手、上地流系の型競技の予選を観戦し、4日と5日の昼までは県立武道館で準決勝まで観戦した。
準決勝まで勝ち上がる選手は稽古量も多いのだろう、見応えがあった。
なお、インターネットで「沖縄空手国際大会」と打ち込むと公式ページが出来ており、統一規格となる空手の型数種類と古武道の型が動画で見られます。
外間師範も那覇手の中で、セイエンチン(セーユウチン)の型を披露しております。
この動画を作成する為には相当な費用がかかったと思うが、県費で作成したそうだ。
空手道は沖縄県の財産だと思う。
今回これだけの選手が沖縄県を訪れ、選手以外に沢山の家族道場生も来ている。
剛柔流沖縄館関係でもポルトガルとオーストラリアから6名ずつの選手と数名の道場生が大会開催前から沖縄に来ている。
それらの人々が落とす費用も多いだろうし、年間を通じて、沖縄空手を稽古する為に多くの外国人が訪れていると聞いた。