東池袋の交通事故についての思い

4月19日、87歳の男性が運転する車が暴走し、横断歩道を渡っていた母子が亡くなられた。

犠牲になられた方とご家族に心からお悔やみを申し上げます。

残された夫、松永さんの気持ちを思うと、ブログで取り上げる気持ちにもならなかったが、夫の記者会見があった事を知り書く気になった。

お亡くなりになった母・真菜さんが31歳、娘さんが3歳だ、松永さんは32歳だそうだ。

今から三十数年前、私の妻と子供も同じような歳に大塚3丁目に住んでいて、子供を連れてよく近くの公園で子供を遊ばせていた。また、この交通事故の現場近くへも散歩に行っていた。

あの頃の事がよみがえる。子供が一番可愛い盛りの頃だ。家族、とりわけ妻と子供が一番大切だと思っていた。

何の罪もない妻と子供が突然いなくなるという現実は受け入れる事ができないであろう。

夫である男性の記者会見の様子は、インターネットニュースで静止画像は見たが、動画を見る機会もなければ見る気持ちにもなれない。

私も4年前に92歳で亡くなった父の運転について悩んだ。父が80代半ばを迎えた頃であったと思う。

近くの人から、私の父の運転が危なっかしいとの話を聞き、何度も父と話しあって運転免許証を返納させた。

都会は公共交通機関が発達しているので自家用車を持つ必要もあまりないと思う。

しかし、都会と違って、私の住んでいる高知の西の果てである宿毛市は、公共交通機関はバスしかない地域がほとんどで、バスが走っているのも国道沿いの一部だ。

この当時、私と似たような年齢の人達は、高齢ではあるが元気な親の持つ運転免許証について、皆同じ悩みをかかえていた。

また、私は県議会議員をやっていたが、県内各地でいかにして高齢者の運転免許証を返納させるかの課題があった。そして今もある。

私の父は免許証返納後は、遠くへ外出する時は、親戚の方を雇って車で連れて行ってもらう事が出来たからまだよかった。

家族が近くにいなくて、年金暮らしの高齢者は、タクシーを何回も雇って外出する事は出来ない。

近くの市では、運転免許証返納者に対して、市が月に何回分かタクシーチケットを無料で交付する制度を作ったところもあったが、これでも十分ではない。

最近では、高齢者が前もって予約の電話をするとワンボックスカーがタクシーがわりに使える自治体が紹介されていた。

この高齢者の運転免許証返納問題は、地方に住む高齢者の車輸送の問題と同一で、日本全国同じような悩みを抱えている。