参議院予算委員会で第2次補正予算案の審議

11日(木)午前9時から参議院予算委員会の第二次補正予算案の審議がテレビ入りで始まり、午後6時に散会した。

予算総額は31兆9,114億円、主な内容は、「雇用調整助成金の拡充等」に係る経費に4,519億円、「資金繰り対応の強化」に係る経費に11兆6,390億円、「家賃支援給付金の創設」に係る経費に2兆242億円、「医療提供体制等の強化」に係る経費に2兆9,892億円、予備費10兆円などである。

衆議院での審議に比べて、特別報告する事はないが、多くの国民が待ち望んでいる、1律10万円の特別定額給付金が、6月5日現在、3,850万人に3.85兆円が支給済み。30.2%の支給率、集計が遅れているのは各地方自治体が支給しているからである。

そして中小企業(限度額200万円)、個人事業主(限度額100万円)に支給される持続化給付金は、現在約120万件、1兆6千億円を支給済み、ただし、(一番混乱した)5月1日申請分は、約5千件が未支給との報告が、高市総務大臣、梶山経産大臣から報告があった。

支給が遅れている主な原因は、本人、法人の特定に時間がかかっているからである。

マスクの配布の時に、台湾の制度が優れているとの報道や大臣答弁があったが、日本にはマイナンバーカードのように全国民を特定する制度が完備されていない。そのために本人や法人の特定に非常に時間がかかっているからである。

マイナンバーカードは、来春から健康保険証としても使える事になるが、現在の普及率はわずか16.8%、今回の混乱を教訓にして、高市総務大臣は1つの銀行口座と連結したマイナンバーカードの整備を進めると発言した。

銀行口座との連結は、個人預金が明らかになるとの反対の声が多くて実現していないが、専用の銀行口座を開設してもよいし、一つの銀行口座のみであればすべての個人財産が把握される事は無い。

いずれにしても、国民の声をしっかり聞き、実務にあたる地方公共団体ともしっかりと意見交換しながら進めていくとのことである。