令和2年度第二次補正予算成立

12日(金)午前9時から昨日に引き続いて参議院予算委員会開催して第二次補正予算案の審議、10時20分質疑終了、採決の結果共産党を除く賛成多数で補正予算が成立した。

引き続いて午後1時35分から参議院本会議、維新以外の野党の賛成討論は、賛成か反対かさっぱりわけのわからん討論であった。

財務省の国民に対する間違った宣伝が行き届いているので、国民の皆様は補正予算には賛成しつつ、財政破綻を心配されていると思う。麻生大臣が5月12日に行った記者会見の概要が財務省のホームページに掲載されているので紹介する。

「(記者)今月8日に発表された国の借金がすでに2019年の末で1114兆円、過去最大であるということで、これがさらにどんどん膨らんでいくことによって投資家から見た日本の財政の信任というのが損われてしまうのではないかという風な恐れもあるかと思うんですが、その辺の懸念についてはどう考えでしょうか。

(麻生大臣)何十年経って、そうすると金利が上がるんじゃなかったっけね。そこが問題なんだよね。借金が増えて赤字公債を最初に再び出し始めたのは1994年。1994年の金利がいくらだったか調べてごらん。そしてその頃の国の借金は270、280兆円じゃなかったかな。記憶だからあまり確かじゃない、金利が5%位だったろう。4.7だったか、そんなもんだ。

今いくらだ、1100兆円だろう。10年物の国債金利はいくら。

(記者) 0%

(麻生大臣) 借金が増えて、200ないし50~60から1,100といえば4倍に増えたんだ。4倍に増えたら金利はもうちょっと上がるんじゃないの。何で下がるんだ。国債が増えても、借金が増えても金利が上がらないというのは普通私達が習った経済学ではついていかないんだね、頭の中で。今の答えを言える人が多分日銀にもいないんだと思うけれどもね。そこが問題なんだ。金利が上がるぞ、上がるぞと言って狼少年みたいなことをやっているわけだよね。だけど現実問題としては本当に上がっていないんだよ。そこのところは真剣に考えなければいけないところなので、我々は金利が低いうちにさっさと金利が高いものから低いものに交換しようとかいろいろ、低いは低いなりに考えなければいけないところなので、低いからできているという経済政策は今のうちだからやれるというのだったら、それは今のうちにさっさとそれを最大限に活用してやっていかなければ、経済対策、財政政策を考えなければいけないということだと思いますね。」

麻生大臣は、少なくとも7年前第二次安倍内閣ができた頃はこういう考え方であった。私は直接聞いている。

私の学んだ現代貨幣理論では解明できる。詳細は中野剛志先生の「奇跡の経済教室 基礎知識編」を読んで下さい。

自国に通貨発行権があり、自国建て通貨で国債を発行でき、そして変動相場制を採用している国家は、国債を大量に発行したからといって直ちに財政破綻は起きない。

中野剛史先生の同書から引用します。

「日本では、民間貯蓄が潤沢にあるから、政府は巨額の借金ができる。しかし、民間貯蓄が無くなったら財政は破綻する](プリンストン大学・清滝教授)という考え方があるが、

民間貯蓄が財政赤字ファイナンスしているのではなく、その反対に、財政赤字が民間貯蓄を生み出している。財政赤字が増える事で、民間貯蓄は減るのではなく、増える。ですから、財政赤字の増大によって民間資金が不足し、金利が上昇するなどということは起き得ない。

重要なポイントなので繰り返すが、銀行が国債を買い、政府が支出することで、その支出と同じだけ民間の預金が増える。」

特に現在の日本のように、デフレの時は赤字国債を増やして財政出動すべきです。