保守団結の会、台湾の勉強会開催

1月25日(火)午後5時から、自民党本部で「保守団結の会」の勉強会が開かれたので出席した。

顧問の安倍晋三元総理、高市早苗政調会長も最後まで出席され、安倍元総理は質問もされておりました。

下の写真右側が番匠幸一郎氏、左側が安倍元総理、
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先週に引き続いての勉強会で、今回の講師は陸上自衛隊元西部方面総監の番匠幸一郎氏、「台湾有事と日本の戦略」の題で30分間の講演をしていただきました。
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講演に先立ち、台北駐日経済文化代表處の蔡明耀公使が挨拶されました。(下の写真)

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私は番匠氏が西部方面総監の時に、高知県議会の仲間数人で熊本市にある陸上自衛隊西部方面隊司令部を訪問してお話しを聞いた事があり、国会議員になってからも、番匠氏が三島由紀夫研究会の講師として来られた時にご挨拶をさせていただいた事がありました。

講演内容の詳細はお伝えしませんが、私は台湾有事を起こさせない為の日本の抑止力について、12式地対艦ミサイルの増強について番匠氏のご見解をお聞きしました。

質問の冒頭、番匠氏が講演の中で「台湾有事は日本有事」だと述べられた事に対して、私も全く同感ですと言いました。

そして、中国の台湾侵攻に対する日本の抑止力として、陸上自衛隊の配備する12式地対艦ミサイル(下の写真、提供:陸上自衛隊)が有効ではないか、増強すべきではないかと思うが、番匠氏はどうお考えか質問しました。

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12式地対艦ミサイルは陸上自衛隊が装備する巡航ミサイルで、射程距離は約200kmと推定されており、昨年から射程距離を900kmまで延伸する研究が行われております。

前の型が88式地対艦ミサイル、十数年近く前に、このミサイルを奄美大島沖縄本島に試験配備した時には、それまで頻繁に宮古海峡を通っていた中国海軍の軍艦は1ヶ月ほど動きが停止した。

なお、中国海軍の軍艦は宮古海峡を通って太平洋へ出る事が多い。

沖縄本島宮古島の間の宮古海峡は約260km、現在、射程距離約200kmの12式地対艦ミサイルが沖縄本島宮古島に配備されているので、中国海軍にとっては大きな脅威になっている。

また、3〜4年前に読んだ米国在住の自衛隊OBが書いた本に、米軍はこの12式地対艦ミサイルの優秀さに気づいて、米軍人が、これをもっと増強すべきだと語った事が書かれておりました。

番匠氏が総監を務められていた陸上自衛隊西部方面隊はこの12式地対艦ミサイルのミサイル連隊を持っており、また、現在この地対艦ミサイルを石垣島宮古島への配備が進んでおります。

番匠氏は「高価ではあるが、発射台、ミサイルの本数も増やすべきだ」と述べられました。

また、このミサイルは戦闘機発射型のASM-3ミサイル、護衛艦搭載型の17式艦対艦ミサイル(米国製のハープーンミサイルの後継型である90式艦対艦ミサイルの後継型)と共通部品が多く、近い将来、陸海空のそれぞれに長射程の国産巡航ミサイルが配備出来る。

そうなると、日本の防衛力は大きく変わると思います。

最後に、「台湾有事の危険性を踏まえて、わが国の防衛費をGDP比 2%以上を念頭として拡充し、国家安全保障戦略等を見直し・・・、日台、日米台の実務交流の連携を強化し、国境離島の振興と国民保護等に万全を期すこと。」

「日台交流基本法制定に向けて議論を活発にすること。」

などを盛り込んだ「日台友情の更なる進化に向けた決議 第二弾」を可決して閉会した。