参議院経済産業委員会で質問

7日(木)午前10時から、経済産業委員会で質問に立ちました。

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本日の委員会は貿易保険法の一部を改正する法律案についてが主題でした。

普通の損害保険などでは、戦争やテロ等の非常リスクには適用がありません。そこで2017年に資本金を100%政府出資で、(株)日本貿易保険(NEXI ネクシー)が設立されて、その部分の保険を補う事になった。

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今回の改正はコロナ禍を受けて、我が国企業が行う対外取引が様々なリスクに直面していることが顕在化。また「貿易立国」から「投資立国」への転換など、我が国企業の対外取引のあり方も変化した。

その為、今回の改正案は、①新型コロナ等を踏まえた対応を追加する。

サプライチェーン強靭化に向けた対応の為、海外投資保険の対象に、本邦企業の間接投資先に生じた損害により本法企業に生じた損失を追加する。

③国際連携強化に向けた対応としてネクシーの業務に、貿易保険事業を行う外国法人への出資を追加するなどの改正である。

質疑後の採決で、共産党以外の賛成で本改正案は可決され、附帯決議も採択されました。

(下の写真は答弁する萩生田経済産業大臣)

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続いて、関連して原油価格の高騰対策について、とりわけガソリン価格の高騰対策について以下の通り質問しました。

原油価格は依然として1バレル当たり100ドルという高い価格が続いており、ウクライナ戦争の終息の見通しが依然として不明な中、原油価格が下がる要素が少ない。

こうした中で、国内のガソリン、灯油、重油軽油などの高騰が続いている。

お配りした資料は、資源エネルギー庁がまとめた全国のガソリン販売価格と私の地元高知県でのガソリン販売価格の推移です。

3月28日現在、全国平均が174円、高知県の平均が178円です。

私は県西部の宿毛市に住んでいますが、宿毛市では今年の初めから179円で販売している状況が続いてきたが、最近では181円で販売しているガソリンスタンドもある。政府は補助金によるガソリン価格の引き下げ対策を行っているが、このグラフを見る限り政府の対策は効果がないように思われます。

現在、政府はトリガー条項の凍結解除を始め様々なガソリン価格等の高騰対策を検討中とのことですが、現状を聞く。」

続いて、政府は対策後のガソリン価格については何円を目標としているのかも、用意していたが、答弁の中で172円を目標としているとの話があったので、

「7〜8年前にガソリン価格が高騰した時に、170円を超えると相当な負担になると高知県議仲間で話した事がある。この国は25年間GDPも上がってなければ、平均給与も上がっていない。172円の目標は高すぎる。」と指摘したら、野党席から「その通りだ」との声が複数上がりました。

今後も、ガソリン価格については下げるよう提言していきます。

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最後に、原子力発電所の警備について質問しました。

ウクライナ戦争で現実に原子力発電所がロシア軍に攻撃され、放射性物質による環境汚染が心配されました。

私は10年ほど前に、愛媛県伊方原発を二度視察した際に、原子力発電所の原子炉格納容器はミサイル攻撃にも耐えられるという話を聞いた。

しかし、東北大震災の際の福島第一原発の事故以来、日本の原子力発電所の核燃料棒格納プールが破壊された際には大規模な放射性物質による環境汚染が現実のものとなった。

原子炉格納容器を破壊しなくても、核燃料棒の保管プールを破壊すれば放射性物質による環境汚染が広がることが明らかになった。

福島第一原発の事故以来、核燃料棒の保管プールは攻撃されにくい工夫が進められていると聞いているが、保管状況はどうなっているのか聞く、併せて、日本にある原子力発電所数は19カ所54基、これらの原発への攻撃は、戦闘機やミサイルなどの空からの攻撃、海上からの攻撃、陸からのテロ攻撃などが想定されるが、現在の警備状況はどうなっているのか聞く。」

答弁は核燃料棒の保管状況の説明を受けた後に、私の勘違いで質問を終了してしまい、警備状況の説明を受ける事を飛ばしてしまいました。

前日の質問取りの話の中で、すでに他の委員会などで答弁が出ていた為に勘違いした凡ミスでした。

警察の警備については、3月14日の参議院予算委員会における桜澤健一政府参考人の答弁をご紹介します。

「警察では全国の原子力発電所の警戒警備に当たっており、必要な装備、例えば自動小銃だとかサブマシンガン、耐爆、耐弾仕様の車両等を備えた原発警備、原発特別警備部隊を常駐させて、365日、24時間体制で警戒警備を実施しております。

また、今回のウクライナ情勢を受けて、警察においては関連情報の収集を徹底するなどとして対応に万全を期すこととしており、原子力発電所を含む重要施設の警戒警備を徹底してまいる所存であります。」

自衛隊については、松野官房長官海上自衛隊イージス艦などで警備するとの発言がありますが、後で補完します。

[追記]

3月16日の参議院外交防衛委員会での深澤雅貴政府参考人の答弁です。

原子力発電所を含め、武力攻撃事態において、わが国に対するミサイル攻撃等の攻撃が発生した場合の具体的な対応につきましては、個別の状況に応じて判断する必要がありますので一概に申し上げる事は困難でございますけれども、一般論として申し上げれば、弾道ミサイル等による攻撃に対しましては、我が国全域を防護するイージス艦を展開するとともに、拠点防護のため全国各地に分散配置配備されております航空自衛隊PAC3、これをその状況に応じて機動的に移動、展開して対応することになります。また巡航ミサイル等に対しましては、航空機、艦艇、地上アセットから発射する各種対空ミサイルで対応することとなります。

いずれにいたしましても、防衛省自衛隊といたしましては、いかなる事態におきましても国民の生命、財産を守る守るべく万全を期して参りたいと言うふうに考えてございます。」

との答弁ですが、私は現在の防衛予算では、有事の際にはミサイルも弾薬も不足していると思う。

増額を何度も防衛省に提言しております。