安倍晋三回顧録を読んだ

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安倍晋三元総理は何と凄い本を残してくれた。

ここまで話すか!というのが私の読後の印象だ。

財務官僚との戦い、トランプ、プーチンメルケルなど各国首脳との会談、北方領土返還交渉の内容など、本当に凄い内容だ。

私の地元の本屋は四国一の本屋の一店舗だが、入ってくる数が少ない為、1回目も2回目もすぐに売り切れ、通販のアマゾン、楽天でも何時入荷するやら未定、バカ高値がついている。

やっと19日に高知市の金高堂書店で購入出来た。

すごい人気本である。

財務官僚との戦いは、昨年、安倍元総理本人から何度か直接聞いていたが、その話が赤裸々に書かれている。

また、この本には書かれていないが、私は参議院議員時代に財務官僚が平気で総理を騙すのを目の当たりにした。

それは、コロナ対策で国民に配る給付金の金額についてであった。

最終的に国民全員に1人当たり10万円を配ったものだ。

自民党政調会で、当時の安倍総理からは、国民に所得制限をつけて、一定の所得以下の国民に30万円を配るという案が提案された。

しかし自民党政調会では、こんな大変な時期に所得制限をつけるべきではない、一律に配るべきだという意見が多数を占めた。金額については10万円とか15万円とかの意見があった。

政府の説明では、国民一律に配るためには準備に3ヶ月かかるが、所得制限をつけて配ればすぐにでも実行できるという財務省の説明であった。

これに対し、公明党が反対して一律10万円に決定したが、すでにその前に、自民党政調会で上記の意見が多数を占めていた。

それを当時の岸田政調会長は決められなかった。

数日後、財務省の説明の理由が判明した。

所得制限をつけて20万円を配れば、合計4兆円で済むが、一律10万円を配れば12兆円かかる。

差額の8兆円を出したくない財務省の思惑であった。

結果的に短期間で国民全員に一律10万円が配られ、消費と貯蓄に回ってGDPを押し上げる結果になった。

これが終わった当時、自民党政調会で、政調会のある幹部が、陪席していた財務省官僚に対して「こんなウソを総理に説明したのは誰だ」と、大声で怒鳴りつけた。財務官僚は沈黙したままである。

この幹部は普段は温厚な方なので、私は、その剣幕に驚いた。

さらに、「総理は(あなた方を)許しても、私は絶対に許さないぞ」と怒鳴りまくった。

この時、私は財務官僚は総理大臣を平気で騙すのか?と思った。

だから、昨年、政調会補正予算案の審議中に財務官僚が、鈴木財務大臣を連れて岸田総理を訪れて、補正予算案は21兆円で自民党も了解しましたと伝えたと聞いても、またやったのかと思っただけだった。

この時は、岸田総理が萩生田政調会長へ「自民党は了解したのか」と直ぐに電話して、萩生田政調会長が猛烈に怒り、財務官僚の思惑を潰して増額補正予算が成立した。

また、下の写真は2年前の保守団結の会での安倍晋三元総理の講演の様子だ。安倍元総理の左側で立っているのが私です。
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下の写真右端が私です。
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この時の話も、各国首脳の話が聞けました。

内容については書かないとの約束なのでお知らせ出来ないが、回顧録より踏み込んだ話も聞かせていただきました。

また、北方領土返還交渉で、2島返還方針を決めてプーチン大統領とやりとりした経緯は始めて知りました。