高野山参り

大阪に来て24日は政務、25日は全国都道府県議長会の総会が和歌山市で開催されるので、高知へ帰ると時間が無駄になるので23日は高野山へお参りするツアーに参加した。
この日は寝屋川市駅発着である。午前7時45分に寝屋川市駅前を2台のバスで出発、片道約3時間かかる。帰りは午後7時40分となった。
高野山は十数年ぶりである、前回は奥の院を歩いて回る時間がなかったのでお墓を歩いて回ることと、世界遺産に指定されたお寺の建物をいくつか回ることを楽しみにしていた。
奥の院に至る参道の周りにあるお墓は、豊臣秀吉徳川家康及びその一族のお墓や供養塔がいくつかある。その他には大企業の供養塔や一般のお墓もある。
ガイドの話では、私の聞き覚え違いでなければ墓所は一坪400万円?とか言っていた、墓の一坪は畳半畳分なので、普通の一坪を買うとそれだけで1千6百万円、それプラス墓石代が数百万円、金持ちでないとなかなか買えない値段だそうだ。
昭和45年には織田信長の供養塔も見つかったと説明を受けた。
織田信長比叡山焼き討ちなど僧侶をたくさん殺しているので、高野山には墓はないだろうと云われていたそうだ。
織田、豊臣、徳川など、昔の大きなお墓や供養塔の入口には石の鳥居がある。
鳥居は神社の象徴である、奈良時代に始まった神仏習合の名残であるという。これは珍しい。
奥の院のすぐ手前には天皇家の一族の遺髪や爪を収めたお墓があり、宮内庁が管理している。
戦没者の慰霊碑や、予科練、出陣学徒の慰霊碑などもある。
1時間40分以上の徒歩は今の私には相当きつかった。
午後も昼食をはさんで世界遺産周りがあったが、最後の一時間は股関節が痛くてバスの中で待っていた。
途中、有難い法話などがあり、お昼は本物の精進料理。
動物などの生き物は使っておらず、鰹節のダシすら使わないとのことである。
「汝殺生するなかれ」の仏の教えの実践であろう。
ところが、私は漁師のせがれ、私自身も10年間魚の養殖をやった経験がある。養殖業は年間数十万尾の魚を育て、出荷する。
出荷は魚を殺すことだ。仏の道に反する職業であるが、仏が漁師を見捨てたという話は聞いた事がない。
お釈迦様や弘法大師はともかく、戦国時代の僧侶も肉は食べなかったのかどうか、私にはその知識がない。
天皇は動物相手の狩りをしていたし、今も鴨猟の行事は続いているはずだ。
私にとって精進料理は有難くも何ともない。大阪といえばホルモン、焼肉である。
昼は精進料理、夜は鶴橋に出向いて焼肉を食べた。
私に信仰心がない訳では決してない。