南モンゴル(中国・内モンゴル自治区)問題を考える勉強会に参加

3月16日(火)午後5時30分から衆議院第一議員会館の会議室で「南モンゴル問題を考える勉強会」が開かれて参加した。

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呼びかけ人は山田宏参議院議員上野宏史衆議院議員、講師は「モンゴル騎兵の現代史」の著者で、内モンゴル出身で、現在は日本へ帰化している、静岡大学教授楊海英先生ということで、是非、講演を聞きたくて参加しました。

写真前列左端が楊海英先生、右隣が山田宏参議院議員上野宏史衆議院議員。後ろの列は日本在住の内モンゴル出身の人達で、日本に1万4千人の人達が住んでいるそうです。

遅い時間にも関わらず、沢山の議員が参加しました。

講演は、ヤルタ協定によって外モンゴル内モンゴルに分割された歴史から、文化大革命において多くのモンゴル人が犠牲となった話、モンゴル人学者の説として30万人殺害という話があった。

昭和7年(1932年)満州国が成立した時に、その3分の1はモンゴル人地域であった。

満洲国は多くの小学校から大学までを設立し(335校、同じ頃、中華民国支配下では、学校1つのみ。)教育に力を入れた。

それが、文化大革命においては逆に恨まれる原因になったとの話しであった。

私は、この文化大革命におけるモンゴル人の犠牲者については、楊海英先生の書かれた「墓標なき草原」(岩波現代文庫上下)を読み終えたばかりであったが、この本は中国の公式発表と犠牲者の生の声を書いているが、読み進めるのが辛くなるような残虐な事件である。
文化大革命の当時、内モンゴル自治区ではモンゴル人人口が約140万人に対し、漢人1200万人、現在ではこの差がもっと大きくなっており、選挙では全くモンゴル人は勝てないとの話であった。

新疆ウイグル自治区でも同様な事が起こっている。

また、昨年夏から始まった、内モンゴルでの①モンゴル語の禁止、②強制移住、③モンゴル人女性に対する組織的性犯罪、など多くの弾圧が行われている事が紹介された。

これに対して、2人の若い女性が抗議の自殺を行った事を含めて9人の犠牲者、8千人から1万人の逮捕・行方不明者がいると話された。

これらの抗議行動は、日本ではあまり報道されていないようで、私は初めて知りました。

今後は議員連盟を設立して、日本在住の内モンゴル出身者の支援を行う予定だとの事でした。