平成24年6月定例県議会

6月22日に開会した定例県議会は補正予算が1億1千万円と少なく、産業経済委員会の審議も一日足らずで終結した。
それも報告事項が多く、その中では香南市にあるルネサス高知の存続問題に関心が高まった。
一部の新聞で工場閉鎖の報道が流れた。執行部はルネサス側から全く聞いていない、そんなことはないと思うと語った。
ルネサス高知は当初三菱電機の高知工場としてスタートした。その時点では高知県から補助金などは投入されていない。
しかしその後、第二工場を稼働する計画があり、そのためには工業用水が必要という要請があり、県は23億円(国の補助があり県の支出は17億円)をかけて香南工業用水事業を完成させた。
しかし、第二工場の計画は消え、工業用水は昨年度別の企業が進出して約8分の1(8千トンのうちの千トン)を使用する事業が動く予定である。
7月3日にルネサスエレクトロニクス本社から高知事業所の継続が発表され県も我々議会もほっとしているところである。
現在同事業所は関連会社を含めて724人の雇用があり、また、県の製造品出荷額にも大きく貢献している。
日本の半導体事業は1980年代から国策として発展し、一時は世界を席巻したが現在は韓国・台湾の会社に大きく水をあけられており、国の無策を批判する声もある。
今回は事業継続の方針が示されたが、いつまで続くか先の見通しは不透明である。
県議会は明日閉会する。