大月町のマグロ養殖

10日は大月町橘浦で中野橘浦漁協組合長とマグロ養殖業者の(株)松岡の長沢さん、古座さん、道水・中谷水産(株)の中谷拾さん、唐沢さんの話を聞いてきた。
橘浦漁協はすくも湾漁協には加盟せず独自路線を貫いているが、(株)松岡は以前から橘浦漁協の漁場でマグロの養殖に取り組んできた、道水・中谷水産(株)はそれまで安満地地区でマグロ養殖を行ってきたが昨秋から橘浦地区でも始めた。
数日前に中野組合長から電話があり、橘浦に出荷場を新設したいとの要望があり、東水産振興部長に話を通した上で、昨日宿毛水産指導所の織田所長と二人で要望を聞きに出向いた。
補助事業でやることになるが、県も大月町も前向きなので実現に向けて尽力したい。
話を聞いて改めて感心したのはマグロの成長の早さである。
昨年7月中旬から9月中旬にかけて宿毛湾で釣れたヨコゴ(本マグロの4〜5キロサイズを宿毛ではヨコと呼ぶ、ヨコゴは200〜300グラムサイズの物を呼ぶ)が来年の4月頃には30キロサイズになり、冬には40キロの出荷サイズに成長するという。沖縄よりも成長が早いという。
大月町では柏島地区で二十数年前にマグロ養殖が始まり、技術革新によって年々成長が早くなっているとは聞いていたがここまで早くなっていたとは知らなんだ。
30キロになると養殖小割の関係で間引き出荷を行うという。また、40キロサイズの出荷は通年実施することができるという。
出荷場以外にも製氷施設も欲しいという、現在はすくも湾漁協の田浦市場にトラックで氷を取りに行っているので現地で小規模でもよいから製氷施設が必要だと要望された。
これについては、大月町の岡田副町長と話したが、水資源に乏しい大月町としては水源の確保が第一の問題であり、漁協の負担金の問題もある。
現在、大月町では4業者がマグロ養殖を行っており、四国のマグロ養殖のメッカである。
マグロ養殖は生餌を使うので海を汚す心配がある。
数十年前、ハマチ養殖が盛んな初期の頃汚染が問題になったことを地元の皆さんは忘れていない。
いくつか心配なことはあるが、尾崎知事とも大月町のマグロ養殖業を後押ししたいと話している。
それが今年5月に県の水産振興部が4業者を対象にして発足させた「まぐろ養殖振興検討会」につながっている。