自民党の憲法改正論議

27日(火) 午前11時から、参議院自民党の議員総会が党本部で開催され出席した。

議題は合区解消について。

それに先立ち「参議院在り方検討PT 」の最後の会にも出席した。

この会は合区対象になった高知・徳島、鳥取・島根の4県の参議院議員をはじめ33名の議員で構成され、合区解消に向けて13回の会合が開かれ合区で選挙を戦った議員、次に戦う予定の議員、4県の県連会長、参議院法制局有識者などから意見を聞いた。

私も何回めかの会で発言の機会を与えられた。

私は昨年8月の初登院以来、参議院自民党議員の動向を聞いていたが、当初は、大都市圏選出の議員から反対意見があるとの話や、4県以外の参議院議員の関心が極めて薄いなど、とても合区解消の為に憲法改正まで踏み込むことは難しいだろうと感じていた。

ところが、当初から参議院自民党吉田博美幹事長は合区解消に非常に積極的で熱意が感じられた。

今回、まずは憲法改正案に合区解消を明記する、次回の参議院選挙に間に合わなければ国会法や公職選挙法の改正に取り組むとの取りまとめが出来た。

これも吉田幹事長はじめ役員の皆様のご尽力のおかげと大変感謝している。

今後は公明党や日本維新をはじめ各党の了解を取り付ける仕事がある。ハードルは非常に高いと思うが何とかしたいと思う。

次に憲法9条の改正について、5月17日から何度か高村副総裁を訪ね、この問題に関する考え方をお聞きした。

憲法9条2項を残したままで自衛隊の存在を明記し、今年中に何とか憲法改正に踏み出す為にどうするかの問題だ。3分の2の賛成が得られなければ今のままだ、という危機感は同感だ。

しかし、9条2項を残したままでは改正後も憲法学者から強烈な反論が予想される。

数日前に石破茂衆議院議員に面談を申し込み、昨日(28日)、石破先生のお考えを詳しく聞くことが出来た。

私は、面談前は石破先生に3分の2の賛同を得る方策があるのかと考えていたが全く違った。

石破先生は憲法を改正して自衛隊を国の軍隊と位置付けることについて、党内でもっと細かな議論を深めるべきだとのお考えであった。

この国を守る為に、今為すべきことは、自衛隊が活動する為に新しい法律制定、法改正などやるべきことは他にもあるとも話された。

私は、かねて疑問に思っていた、新ガイドラインに、日本が武力攻撃を受けた場合に、まず自衛隊が主体的に行動すると書かれてある部分について、自民党内で議論があったのかどうかについて尋ねた。

石破先生の答えは、全くなかったとの事だった。

私の知る限りこの問題について自民党内で議論したとの報道を見かけない事を不思議に思っていたが、やっぱりなかった。

昨年8月3日、北朝鮮から弾道ミサイルが日本のEEZ内に初めて打ち込まれ、その対策会議が自民党本部で開かれた。

その時の自民党議員の出席者の少なさ(十数名)にも驚いた。

その後、北朝鮮からは9月に3発、今年3月には4発と日本のEEZ内かその近辺に弾道ミサイルが打ち込まれ、自民党政務調査会の国防部会、安全保障調査会への出席者は増えてきたが、昨年8月の会の出席者の少なさに驚いた事が強烈な記憶として残っていた。

北朝鮮がミサイル開発や核実験を活発化する行動をとっているのは十数年前からである。

それでもこんなに国防に関する自民党国会議員の関心は薄いのかと愕然とした。

憲法を改正して自衛隊を国の軍隊として位置付けるのは、今が最後の機会かもしれないという思いがある。

石破先生は正面切って国防問題を議論する数少ない国会議員だ。

私は防衛問題に関し多くの事を石破先生から学んでいる。

現在自民党で議論されている憲法改正に関し、私の考え方はまだ固まっていないが、次の自民党憲法改正推進本部の会議には出席して発言したいと思っている。