トランプ政権の動向と天皇陛下の譲位について

6日(月)午後2時30分から党本部で、政調部会の安全保障調査会・国防部会の合同会議が開かれたので出席した。

議題は、茂木政調会長他数名が先日アメリカを訪問し、トランプ政権を担う何名かの要人に面談した訪米報告と、マティス米国防長官の訪日について外務省、防衛省からの報告であった。

この日は衆議院予算委員会が開かれており参議院の出席が多かった。

f:id:nakanishi-satoshi:20170207104407j:image

私は茂木政調会長に、面談した人達の日本を取り巻く東アジアの現状認識について質問した。

トランプ大統領の言動を聞いていると東アジアの状況を正確に認識していると思えなかったからだ。

茂木政調会長は、面談した皆さんは東アジアの状況について正確に認識していると思うとの回答であった。

f:id:nakanishi-satoshi:20170207104500j:image

また、防衛省に対しては、マティス国防長官との会談で南シナ海における中国の環礁埋立て行動について話題に登ったかどうか質問した。

回答は書かないが、オバマ政権で実施した航行の自由作戦の継続や、フィリピンのすぐ西側にあるスカボロー礁の埋立てに対するトランプ政権の行動は、今後、日本を始め東アジア諸国の平和と安定に大きく関わってくるので注視する必要があると思う。

1時間で会が終わったので副総裁室を訪問した。ちょうど高村副総裁がいらっしゃったので天皇陛下のご譲位の話をした。

高村副総裁が、自民党内の役員ら14人で構成される「天皇の退位等についての懇談会」で意見を集約し、それを衆参の議長副議長に報告する事になっている。

この日の夜のニュースで、この日の午後その会議が開かれ、今上陛下一代限りでご譲位を認める特別法を制定する方向で意見集約がなされるようだと知った。

私は、ご譲位の問題は自民党国会議員全体で話しあっても収集がつかないと思っているので、役員の皆さんで話しあって決めるのがいいと思う。

そして、基本的には皇室典範の改正や特別法の制定には慎重な立場であったが、8月8日の今上陛下のお言葉を聞いて考え方が変わった。

一代限りの特別法を制定してご譲位を認める事に賛成する。

 

日本古武道演武大会

2月5日(日)日本武道館で開催された第40回日本古武道着大会に招待を受けて見学した。

f:id:nakanishi-satoshi:20170206123613j:image

f:id:nakanishi-satoshi:20170206123636j:image

この大会は毎年この時期に開催されている。

そして、武道館理事と事務局長である三藤芳生さんが大会実行委員長である。

三藤さんとは大学生時代からご縁があり、昨年、選挙のお願いと挨拶に行った際に少し見学した。

そこで武道館館長の松永光元衆議院議員と、武道館理事長の臼井日出男衆議院議員とご一緒することができ、その事はブログに書いた。

今年は35団体が出場しており、最後までゆっくりと見る事が出来た。

下の写真は無雙直傳英信流居合術の演武、土佐藩で門外不出の流儀として庇護し、伝承してきた。土佐英信流とも称される。

f:id:nakanishi-satoshi:20170206095327j:image

f:id:nakanishi-satoshi:20170206095357j:image

写真の左隅に正座されているのが関口隆明師範、差している刀に注目して頂きたい。とてつもなく長くてでかい日本刀である。

幕末の土佐藩の志士達が差していた刀が、「土佐の長刀」と呼ばれていたそうだが、この刀はひときわデカイ。

関口師範はこの刀を抜刀して単独演武を行なったのだが、その写真は撮り損ねた。

お昼には、三藤さんのご配慮で、松永館長、臼井理事長と別室で昼食を取りながら楽しいお話を聞かせて頂いた。

政調部会・安全保障

2月3日(金)午前8時から党本部で安全保障調査会・国防部会に出席、今年度中にまとめる次期中期防衛力整備計画に向けての第1回の会合で、「わが国の安全保障上の課題について」と題する資料に基づいて前田哲防衛政策局長の説明の後、質疑応答があった。

米国のトランプ政権になって防衛問題について危機感を持っている国民が多い。

ちょうどマティス国防長官が来日している事もあり、満員の出席者だ。

f:id:nakanishi-satoshi:20170204130332j:image

質問者が多く、質問は1人2問に制限された。

私は、資料には記載されていないが、ミサイル防衛のイージスシステムについて、イージス艦の配備だけでなく、陸上設置型のイージス・アショアの購入計画はないか質問した。

このシステムは欧州でルーマニアに設置、可動開始され、ポーランドにも設置計画がありロシアが反発している。

日本には北と南に2基設置すれば国内全域をカバーできる。

もう一点は、弾道ミサイル防衛だけではなく、巡航ミサイルに対する防衛力の整備も必要ではないかと質問した。

弾道ミサイルは速度が速いが軌道は把握し易い。一方、巡航ミサイルは今のところ速度が亜音速だが、日本のように海に囲まれた国では、海面すれすれに飛ぶ巡航ミサイルは、航空機からのレーダー波が海面で乱反射を起こし探知しづらい。その上、目標に近づくとその軌跡を変化させて目標を捕えるので迎撃が難しい。

しかも、ロシアも中国も超音速(マッハ8)、長射程(3千キロ以上)の巡航ミサイルを開発中であるとの事、近い将来これが実用化されると迎撃はかなり難しい。

前田局長の答弁は詳しく書けないが、2点とも十分に認識しているとの事であった。

他の議員からの質問は個別には書かないが、防衛費、人員の増などの防衛力の強化を求める意見が多かった。

水産基本政策委員会、トランプ政権

昨日の参議院予算委員会、本会議で平成28年度第3次補正予算が成立した。

予算委員会の審議で、野党の議員から航空自衛隊が購入するF-35戦闘機の予算68億円が前倒しされた質問が出たが、1機140億円以上の戦闘機にしては中途半端な金額だと思い防衛省に問い合わせたら、25年度調達分の2機と27年度調達分の6機の、29年度支払い分であった。

F-35の代金は調達年度から5年間で支払うそうだ。

今日(2月1日)は午前8時から党本部で水産基本政策委員会に出席した。

この会は次期水産基本計画を定めるもので、昨年から継続して開かれているが、中々出席出来ないでいた。

会長は石破茂衆議院議員であった。

f:id:nakanishi-satoshi:20170201173342j:image

f:id:nakanishi-satoshi:20170201173352j:image

JF全漁連大日本水産会から次期計画の課題について説明があった。

大日本水産会の5つの課題の中に「水産資源調査の充実と管理の強化」という項目があったので、高知県がカツオ・マグロ資源の管理の為に、南太平洋での漁業規制を訴え続けているので力を入れて頂かないと、土佐沖でのカツオ一本釣りの漁獲量が減少し続けて危機に陥っている旨の発言をした。

会終了後、答弁してくれた水産庁の幹部が名刺を持って詳しい説明に来てくれた。

南太平洋のカツオ・マグロの資源管理は「中西部太平洋マグロ類委員会」て話し合われる。

この中西部太平洋という地域は、太平洋の西半分以上を占める海域だ。

あまり広すぎて、各国の意思が統一しづらいが、水産庁は今年は強い決意で会に臨むそうだ。

高知県では今年3月末までに官民挙げて、カツオ・マグロ資源の管理を訴える組織を立ち上げる予定だ。

昼の12時からは参議院自民党の政策審議会に出席、議題は「トランプ新政権の政策の見通し」について、外務省から幹部が出席し、1月28日の日米首脳電話会談から始まり、トランプ大統領の就任演説のポイント、トランプ政権の陣容などについて説明があり、その後質疑応答があった。

これは大変勉強になった。

とりわけ、国防長官に決まったジェームス・マティス氏の事と、トランプ大統領がホワイトハウスHPに掲載している個別分野の概要の中で「4、我々の軍隊を再び強固にする

我々の軍隊は米国を防衛するために全ての資源が必要。他国が米国の軍事能力を超えることは許容できず、最高の軍事能力を追求。軍隊を再建する計画を示す新たな予算を提出。

北朝鮮やイラン等からのミサイル攻撃から防衛する最先端のミサイル防衛システムを開発。

防衛的及び攻撃的サイバー能力を構築することを優先政策とし、最良の職員を雇用。」

こんな事が書かれている事を初めて知った。

軍事に関してはオバマ政権とは全く逆の政策を取る。

日本にとってはいい政策だ。

 

 

 

28年度補正予算案の参議院予算委員会

30日から平成28年度補正予算案の参議院予算委員会での審議が始まった。

私が出席したのは午後1時40分頃、本日は応援だ。

民進党大塚耕平議員が質問に立っていた。

58歳で議員歴16年のベテラン、日銀出身で財政に詳しい。

昭和6年から10年にかけて日本をデフレから脱却させた、高橋是清の財政政策に関する麻生財務大臣とのやりとりは聞き応えがあった。

麻生大臣は、大臣就任当初、高知へ選挙応援に来て行った演説の中で、これからは高橋是清の政策に学ばなくてはないと言っていた通り、高橋是清の政策に詳しく、対する大塚議員も自作の資料を駆使して質疑を行い、両氏の議論は大変勉強になった。

大塚議員は、現在の日銀の政策を早く方向転換しないと借金が積み重ねなって国の財政が行き詰まると麻生大臣、安倍総理に迫っていたが、私は大塚議員の結論とは反対で、高橋是清の政策を評価する。

次の質疑者は自民党片山さつき議員、予定より1時間ほど遅れているいる。

片山さつき議員は、トランプ大統領の就任式に出席したそうで、その際トランプ大統領の側近やキッシンジャー氏と会った際の話などを交えて、今後の対米外交について安倍総理に所見を聞いた。

この質疑も聞き応えがあった。

 

 

部会の1日、皇室制度改革

26日(木)は本会議、委員会とも開かれず自民党本部での政調会に出席した。

8時から外交、外交・経済連携部会、議題は在外公館の新設の報告とインドとの原子力協定締結の件、活発な意見が出た。

9時からは地方創生の来年度予算案の説明、地方創生推進交付金1千億円、総合戦略等を踏まえた個別政策6,536億円、まち・ひと・しごと創生事業費(地方財政計画)1兆円などについて各省の説明があった。

10時から衆議院議員会館地下の会議室で、日本会議国会議員懇談会主催の「皇室制度プロジェクト第9回勉強会」に初めて出席、与野党を問わず日本会議の会員と各党に参加を呼びかけたそうだ。

冒頭、衛藤晟一座長から、この会の目的は意見を聞くが結論は出さないとのお話しがあった。

初めに百地章国士舘大学大学院客員教授の、有識者会議の論点整理に関する講演があり、その後で意見交換を行ったが、活発な意見が出て、予定時間の1時間を20分オーバーした。

各議員の発言は書けないが、

私は基本的に皇室典範の改正や特別法の制定をすべきではないと思っていた。その理由は明治憲法下で皇室典範を制定する時に伊藤博文が「譲位」という文言を入れるのを止めた。

その理由は天皇をめぐる勢力争いがあったという歴史的背景があったからである。

しかし、今上陛下の8月8日のお言葉にある「天皇の高齢化に伴う対処の仕方が、国事行為やその象徴としての行為を限りなく縮小していくことには、無理があろうと思われます。」との御発言を聞いて考えが変わった。

象徴としての行為が増えた原因の一つに政治家の関与があるとのマスコミ報道がある。それらを見直して御公務を減らせるならば、その検討をして頂きたい。

それと同時に、明治時代には想定出来なかった高齢化の問題がある、それは別途配慮すべきではないか。と発言した。(下の写真)

f:id:nakanishi-satoshi:20170127092330j:image

この後、党本部に戻り政調会水産部会に出席、議題は漁港漁場整備予算についてだった。

午後1時から自民党四国ブロック両院議員総会に出席、議題は四国新幹線、来年度予算に2億円の調査費がついたが、そのうちいくらを四国新幹線に使えるかは未定、調査項目についての説明はあった。

愛媛県選出の村上誠一郎会長が、せっかく皆んなで頑張って調査費を増額出来たのに四国新幹線にいくら使えるか分からないとは何事だと、相当強い言葉で鉄道局次長にせまり、次長は恐縮していたが、明確な回答はなかった。

 

代表質問2日目と政調部会

25日(水)は10時から本会議、私の仕事はいつも通り9時20分からの国対、議員総会から始まった。質疑に登壇したのは7名、自民党からは岡田直樹議員が質疑を行い、首相の答弁は求めなかったが、合区反対をしっかりと主張してくれた。

12時から参議院自民党の政策審議会の勉強会、議題は平成29年度予算案等、配布された政府作成の資料によれば、平成28年度(実績見込み)の名目GDPは540.2兆円(前年度は532.2兆円)、成長率は1.5%(前年度は2.8%)、完全失業率は3.1%(前年度は3.3%)、また、28年度税収は57.6兆円(前年度は54.5兆円)、公債依存度は35.6%(前年度は38.3%)と良くなっている。

質疑の時間になって退出し、党本部の政調会・防衛部会に少し顔を出して資料をもらった。

会では宮崎県選出の江藤拓衆議院議員が、選挙区である航空自衛隊新田原基地周辺の騒音対策予算を反故にされたそうで、怒りの意見を述べていた。詳細は良く分からない。

13時から本会議再開、15時40分散会、直ぐに党本部に行き水産部会・水産総合調査会合同会議に出席、ここでは、水産庁の来年度予算に魚の輸出促進の予算があったので、かねてより聞いていた、魚の輸出にあたって日本の厚生労働省のハードルが高いという問題を水産庁の役人に質した。(下の写真)

f:id:nakanishi-satoshi:20170126154702j:image

担当の水産庁漁政部参事官は厚生労働省とも話し合っているとの答弁であったが、私の発言中何人かの議員さんがうなづいておられたが、これには応援団がついた。

ベテランで部会の顧問でもある衛藤征士郎衆議院議員が、同様の意見を述べた上で、水産部会としてしっかりと対応するよう発言して頂いた。力強い味方がついた。