カザフスタン情勢の急展開に驚き

1月7日までの報道によれば、「カザフスタンのニュースサイト「オルダ」は7日、関係筋の話として、ヌルスルタン・ナザルバエフ前大統領(81)が家族と共に出国したと報じた。行き先などは伝えていない。ナザルバエフ氏は、ソ連時代末期の1990年から政治実権を握り「国父」とされてきた。

カザフで続いているデモでは、2019年の大統領退任後も事実上の「院政」を敷いたナザルバエフ氏の政界引退を求める声が強まっていた。」

という事です。

私は昨年8月26日、外務大臣政務官としてカザフスタンを訪問し、シャフラット・ヌリシェフ・カザフスタン外務省第一次官(下の写真)と会談した。

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(写真は外務省ホームページから)

この時は、カザフスタン旧ソ連から独立した中央アジア5ヶ国の中のリーダー的存在で、石油、天然ガス資源が豊富で、国情も極めて安定していると説明を受けており、まさか、こんなに短期間に劇的な変化があるとは考えてもみなかった。

また、写真のように、カザフスタン人は日本人によく似ており、非常に親日的な国である。

最初の報道で、車の燃料である天然ガス価格を1月から1リッターあたり13円から26円へと倍増した事をきっかけに、現政権とナザルバエフ前大統領への批判が続き、旧都アスタナなどでデモが続いていたそうだ。それらが暴徒化して、警察による鎮圧の際に双方に死者が出たとの報道があった。

しかし、トカエフ大統領が、ロシア主導の軍事同盟、集団安全保障条約機構(CSTO)に出動を要請し、議長国アルメニアのパシニャン首相がカザフスタンに平和維持部隊を派遣することを決めたと、6日未明に明らかにした。との報道があった。

これで落ち着くかと思っていたら、ナザルバエフ前大統領の国外脱出である。

今後の展開がどうなるやら心配です。