18日(土)午後3時30分から、中西祐介参議院議員が、高市早苗政調会長を迎えて、高知市と安芸市で国政報告会を開き、私は中谷元衆院議員、高野光二郎参院議員と共に安芸市の安芸ドームでの報告会に参加して挨拶に立ちました。
安芸ドームは阪神タイガースがキャンプする際の屋内練習場です。200人を超える皆さんが参加していただきました。
国会最終日の15日午後3時から、「責任ある積極財政を推進する議員連盟」の第8回勉強会を、衆議院第1議員会館地下の大会議室で開催しました。
今回の講師は安倍元総理と本田悦朗先生、設立総会の時と同じ形式で、中村裕之共同代表がお二人の先生に質問する形で進められました。
下の写真、中央が本田悦朗先生、右端が私です。
この日は、各派閥の会期末の会合と重なりましたが、多くの議員が参加してくれました。
この日のお二人の話しの中には、これまで話されてなかった重要な話があり、そのままYouTubeで流すのかどうか、今の所分かりませんので書きませんが、公開が了解されればお知らせします。
「骨太方針2015」の決定時の話や、財務省の内情などです。
勉強会終了後、今後、議連で岸田内閣や党役員へ提出する予定の提言について記者会見を行いました。目玉は、50兆円規模の財政出動で、内訳も細かく書いてます。
国内経済はウクライナ戦争の影響で、燃料等の値上がり、円安などから、給料の上がらない物価上昇が続いています。
先日政府から発表されたGDPギャップも2022年の1〜3月期でマイナス21兆円、その前の3ヶ月がマイナス17兆円、その前の3ヶ月がマイナス22兆円で、ここ9ヶ月のGDPギャップは平均マイナス20兆円となってます。
つまり、20兆円規模の景気対策を打って需給ギャップがゼロです。需給ギャップは誤差がありますのて、それを考慮に入れて2%のインフレ目標を目指すのであれば、50兆円規模の財政出動が必要と判断しました。
財源は国債発行です。
10日(金)午後5時30分から、高知市内のホテルで高知県建設業協会の総会後の懇親会に出席し、祝辞を述べさせて頂きました。
今回の総会で、新会長に須工ときわ(株)の國藤浩史さんが就任されました。
(上の写真は新役員、右から3人目、下の写真が國藤新会長)
私は祝辞の中で、来年度予算編成の指針である「骨太方針2022」が6月7日に閣議決定された話をさせてもらいました。
言葉足らずで上手く話せなかったので、このブログで補足します。
安倍元総理は2月9日の「責任ある積極財政を推進する議連」の設立総会の講演で『2025年にPB黒字化を実現する』というカレンダー目標は、予算を組む者に取って足枷になるので止めるべきだ。」との趣旨の発言を初めてしました。
これを受けて、我々「責任ある積極財政を推進する議連の役員会(中村裕之、谷川とむ、中西哲の共同代表、城内実顧問ほか数名)」では毎週一度、昼に対策会議を開き、この実現に向けて勉強を続けてきました。
そして、PB黒字化目標の削除については、自民党の「財政政策検討本部(西田昌司本部長、安倍晋三最高顧問)」と「財政健全化推進本部(額賀福志郎本部長、麻生太郎最高顧問)」の勉強会に出席して積極的に発言して来ました。
その効果もあって、5月30日の午後に西田、額賀両本部長、安倍、麻生両最高顧問の話し合いで、骨太から削除する事で合意しました。
しかし、まだ骨太方針案には「本方針及び骨太方針2021年に基づき」という文言が残っており、これがある限り積極財政は実現出来ません。
我々はこの文言の削除を求めました。
また、この議論の過程で、「骨太方針2015」から当初予算の一般歳出は3年間で1.6兆円、そのうち社会保障費が約1.5兆円、非社会保障費は0.1兆円とする、という予算に対する上限がある事がわかりました。(以下予算キャップと言う)
これが「骨太方針2018」「骨太方針2021」と続き、財務省は来年度もこれを続けようとしていることが分かりました。
この予算キャップがある限り、当初予算での投資的経費の増額は出来ません。デフレからの脱却は無理です。
これがあるから、長い間公共事業費の当初予算は約6兆円に抑えられてきたのです。
この事に多くの国会議員は気がついていませんでした。
2014年〜2015年は安保法制を巡って国会が紛糾している時で、多くの議員は骨太方針に関心が向いていなかったようです。
それが、今回の自民党政調全体会議が大紛糾して4回にわたって開かれた大きな原因でした。
この問題は最終的に高市早苗政調会長と岸田総理との話し合いで、この文言は残す代わりに「ただし、重要な政策の選択肢を狭めることがあってはならない」との文言を付け加える事で合意しました。
また、「重要な政策とは何ですか」との我々の質問に対して、黄川田内閣府副大臣から極めて積極的な答弁がありました。
(これらの経緯は新聞等で報道されました)
また、消費税についても、安倍元総理は自分の政権で、8%、10%と2度にわたって増税し、景気回復が出来なかった事に忸怩たる思いを持ってました。
この件については、財務省から提出された資料では、消費税増税しても景気後退は起こらないという事だったそうです。
安倍政権で財政運営を支えた元官僚の方も「資料を見て、10%への増税は大丈夫だ、景気後退は起こらないと考えていた。」と、私に話してくれました。
しかも、令和元年の消費税8%から10%への増税の際に政府は、増税による歳入増を6兆3千億円と見積もり、対して、消費減の対策費として6兆6千億円の歳出予算を組みました。しかし、この対策費にもかかわらず、消費が落ち込み景気は後退しました。
これらの話をさせていただき、議員引退後もデフレからの脱却に何らかの関わりを持って行く事を話させて頂きました。
ちなみに、政府の骨太方針が作られ始めたのが2001年の小泉政権からですが、(財務省の作った)政府原案に対して自民党政調全体会議の議論で、議員が文言の削除、加筆を実現させたのは初めての事だそうです。
これこそ財政民主主義です。
6日(月)午後3時から、自民党本部で第4回政調全体会議が開かれたので出席した。
これまでの議論で、「骨太方針2022」の政府原案にあった「2025年プライマリーバランス黒字化目標」の文言は、5月30日に自民党の財政健全化推進本部の額賀福志郎本部長、麻生太郎最高顧問、財政政策検討本部の西田昌司本部長、安倍晋三最高顧問の4人が合意したことに基づいて削除された。
今回提示された政府原案では、「本方針及び骨太方針2021に基づき経済・財政一体改革を着実に推進する」という文言の後に「ただし、重要な政策の選択肢をせばめることがあってはならない」という文言が追加された。そして、(注)において、「骨太方針2021では、2022年度から2024年度までの3年間について、これまで骨太方針2015で示され、継続されてきた一般歳出を3年間で+1.6兆円程度(うち社会保障関係費1.5兆円、非社会保障関係費0.1兆円)を歳出改革の目安とし、同様の歳出改革を継続することとしている。」(この脚注はその後削除された)
しかし本文に未だに「本方針及び骨太方針2021に基づき」と言う文言が残り、それをどう扱うかについて議論が多かった。
これがあると、(注)に書いてあるように当初予算における投資的経費は非社会保障費は0.1兆円、つまり1千億円以内という予算キャップがかかり、公共事業などは年間330億円しか増やせない。事実その通りの予算編成がなされてきた。
この、予算キャップは「骨太2015」、「骨太2018」でもかけられており、財務省は2022年から3年間も予算キャップをかけるとホームページに書いてある。
私はこの方針を変更させない限りデフレからは脱却できないと思った。
議員からの意見では、「今年2月24日(ウクライナ侵略)で世界は変わった。防衛予算などを大幅に増やすべし」という意見が多かった。
私は、「第二安倍内閣からデフレからの脱却を掲げているが、未だに実現できず、地方経済は疲弊している。骨太方針2015、2018、2021と続く予算キャップを外さない限り、デフレから脱却する事は出来ない、外すべきだ」と発言した。
1時間40分に及ぶ会議では、積極財政を主張する議員が多数で、財政緊縮派からの発言は1人だったと思う。
また、「NATO諸国が防衛予算を対GDP比2%以上とする・・・」は明記されたが、我が国が同様にするとは書かれていない点についての指摘もあった。さらに、「台湾」ないし「台湾海峡」を本文に明記すべきだという意見(注にはある)も多かった。
5日(日)午前11時から、高知県室戸市の室津港の防波堤(Ⅱ)の着工式典に参加しました。
私の自宅のある宿毛市は高知県の西の端、室戸市は東の端、午前6時50分に自宅を車で出発、2度の小休止をはさんでも、3時間40分ほどで会場へ着いた。
3〜4年前、高速道路整備が進む前は5時間以上かかっていたので、本当に早くなった。
室津港は、室戸沖を航行する船舶の台風などの荒天時における一時避難場所として、国土交通省の直轄事業として昭和55年に着工した防波堤(Ⅰ)の整備が概成し、令和3年度より防波堤(Ⅱ)の整備に着手し、この日着工式典が行われました。
濱田省司高知県知事、中谷元衆議院議員、山崎正恭衆議院議員、植田室戸市長と共に祝辞の機会を与えて頂きました。
上の写真で分るように、近い将来予想される南海トラフ地震の津波防波堤にもなり、完成すると室戸市中心部の津波被害の軽減に繋がるでしょう。
国土強靭化の為にも早期完成が必要だと思いました。
地元の太鼓チーム「土佐室戸勇魚(いさな)太鼓」の演奏は素晴らしかったです。
勇魚とは鯨の事だそうです。室戸は鯨漁で有名でした。今も鯨ウォッチングの船があります。
5日(日)午後3時30分から、高知市高須のセリーズで高知市東部の3支部、桑名龍吾県議会議員の高知市南支部、大津支部、高須支部合同で、中西祐介参議院議員の国政報告会が開かれたので出席しました。
尾崎正直衆議院議員、高野光二郎参議院議員と共に、中西祐介参議院議員の応援と同時に国政報告の機会を与えていただきました。
私は、ウクライナ戦争と現在進行中の「骨太2022」についての自民党政調全体会議の経緯について話をさせていただきました。
私が到着した時は、中谷元衆議院議員(桑名県議の義兄)は、予定変更で、全国比例の足立敏之参議院議員が別会場で建設関係者の演説会があるという事で、演説を済ませて移動してました。
締めは、エイエイ、オー