「ココダの約束」高知版

3月1日、県議会終了後の高知市で大石宗県議、高知新聞福田仁記者、
RKC高知放送田中正史記者の4人で会食した。
福田記者が高知新聞の一面に連載中の「祖父たちの戦争」の主役が、日本初の海兵隊ともいうべき、元帝国陸軍第144連隊の生き残り西村幸吉氏(91歳)である。
第144連隊は高知市朝倉で編成されたが、陸軍省の直轄部隊で、四国の普通の連隊のように第11師団の下にあるのではない。
昭和17年から18年にかけてニューギニアに上陸し、標高4千メートルのオーエン・スタンレー山脈を越えてポートモレスビー攻略作戦に従軍した。
ポートモレスビーの町が見えるところまで進軍しながら、ガダルカナル島の敗北の影響を受けて、撤退命令が出て、苦労しながらニューギニア島北岸に撤退、この作戦で144連隊は壊滅的な打撃を受けた。
その中の小隊で唯一生き残った西村幸吉氏は、戦後60歳を過ぎてから、事業を息子に渡し、家族とも別れてニューギニアに渡り戦友のご遺骨の収容に取り組む、その活動は現在まで続いている。
その様子をオーストラリア人の作家チャールズ・ハベル氏が西村氏にインタビューして書いたのが「ココダの約束」である。ココダは西村氏の所属する小隊が全滅に近い被害を受けた激戦地のニューギニアの地名である。
この本を大石県議が、遺骨収容団体「空援隊」で活動している際に見つけ、私や田中、福田両記者にも紹介した。
最初に反応をし、埼玉県に住む西村幸吉氏の家を探し出して面会をしたのは高知放送の田中記者である。
その後、高知新聞の福田記者が西村氏に会いに行き、彼はニューギニアまで出かけて西村氏の足跡をたどっている。
田中記者も福田記者も40歳前後、ニューギニア戦史にこれだけ興味を示した記者がいたことに驚いた。
お二人とも西村幸吉氏に会った影響であるという。
田中氏は今年の夏には、西村氏と一緒にニューギニアへ行き西村氏の足跡をたどるという。
本当に興味深い話が続いた。
県議選挙が終わったら、再度会食することを約して別れた。