本棚の整理で懐かしの本に出会う

議員退職後の棲家で、昔読んだ本の再読をやろうと思って、自宅と倉庫の本棚を整理していたら、学生時代に読んで感動した本を見つけて再読した。

下の2冊は私の思想形成の原点となった本です。

三島由紀夫、森田必勝両烈士が昭和45年11月

25日に、市ヶ谷台の陸上自衛隊東部方面総監部で割腹自決を遂げた壮絶な事件に感銘を受けたのは大学受験の予備校時代でした。

大学入学後、森田必勝さんが所属していた日本学生同盟に、覚悟を決めて入会しました。

そこで、林房雄先生の薫陶を受けました。

下の本は日本学生同盟(以下、日学同と略す)の機関紙であった日本学生新聞で、三島事件の後に連載された対談を本にしたものです。

ちなみに当時日本学生新聞を編集していたのが、現在の中国問題研究家の宮崎正弘さんでした。

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この本の中で、林先生は、お茶の水女子大学教授の勝部真長(かつべ みたけ)先生との対談の最後の方で、

「東洋の運命とか日本の任務とか考え、大義に殉じようとする考えは、むしろ戦後派にあると私は見ています。

日学同のメンバーでも日本歴史にまだ無知なものが多いけれど、これは学校で習わなかったのだから仕方ない。今に自ら学ぶでしょう。」

日学同に入って一番驚いたのが、先輩方の歴史観でした。私がそれまで学校教育で教わった歴史とは全く違ってました。

それに気づいてから、林房雄先生をはじめ、この対談に出てくる先生方の本を読みまくりました。

また、日学同は、多くの先生方の生の講義を受ける勉強会を与えてくれました。

私がそれまで学校で教わっていた歴史は、米国の占領軍が作った歴史観でした。

その反省のもとに勉強し直した歴史観は、その後私が、宿毛市議会議員、高知県議会議員、参議院議員と政治活動をする上で、多くの同僚、先輩議員、支援者から評価を頂く要因となりました。

森田必勝さんは、日学同の行動隊であった全日本学生国防会議の初代議長を務めた後、三島由紀夫先生と行動を共にする為、仲間を連れて日学同を脱退して「楯の会」を結成しました。

その4年後に、私が全日本学生国防会議の第5代議長を引き継ぐことになりました。

次の本は、当時世界的な数学者で、保守思想の論客でありました奈良女子大学教授の岡潔先生との対談本です。

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岡潔先生の講演を何度か聞く機会がありましたが、本当に宇宙人のような方でした。